Newsletter of FCG Group.
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Wednesday August 16th, 2023USA
第42回:Pennsylvania Employment Tax (ペンシルベニア州雇用税)
Pennsylvania Employment Taxの種類
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
連邦個人所得税と同様、従業員が負担する州個人所得税です。ペンシルベニア州においては、個人所得税は超過累進課税ではなく一律3.07%が従業員の給与から源泉徴収されます。
2. EIT/Earned Income Tax & LST/Local Services Tax
ペンシルベニア州内に所在する雇用主は、PITに加え、EIT/Earned Income Taxを、州内で働く従業員の給与から源泉徴収する必要があります。居住地が州外である従業員は、ほとんどの場合、非居住者扱いとなり低い税率が適応されます。さらに会社の所在地によっては、追加でLST/Local Services Taxを、対象となる地域内で働く従業員の給与から源泉徴収する必要があります。EITとLSTの税率は、地域によって異なります。また、この2つをまとめて、PSD Tax (Political Subdivision Tax) と呼称することもあります。
3. UI/Unemployment Insurance (州失業保険)
失業時の一時的な保障のために使われる税金で、雇用主と従業員の双方が負担します。雇用主は、各従業員に支払われる暦年の賃金のうち2023年度は10,000ドルまでに対し、雇用主ごとに毎年指定される1.4190% から10.3734%の割合を支払います。従業員負担分は、暦年に支払われる賃金の総額に対し、一律0.07%を雇用主が従業員の給与から源泉徴収します。
Pennsylvania Employment Taxの申告
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
PITの申告は、ペンシルベニア州歳入局(Pennsylvania Department of Revenue)の指定する” PA W-3” を四半期ごとに提出することで行います。PA W-3は、期間内に源泉徴収したPITの総額を申告するためのフォームです。このフォームは期間内に賃金がいっさい支払われなかった場合も提出しなければならず、提出期限は四半期末の翌月末日です。
これに加え、すべての雇用主はペンシルベニア州歳入局の指定する” REV-1667” を提出することで、年次申告を行うことが義務付けられています。REV-1667は、年間で従業員に支払った雇用税の対象となる賃金の総額および源泉徴収したPIT を調整、申告するためのフォームで、提出期限は翌年の1月31日です。
PA W-3およびREV-1667の提出は、ペンシルベニア州歳入局の運営するオンラインシステム” e-TIDES” で電子的に行うことが推奨されていますが、自動電話応答システムを使って行うこともできます。
2. EIT/Earned Income Tax & LST/Local Services Tax
会社の所在地によって、EITとLSTを管理・徴収する管轄機関は異なります。EITとLSTの申告は、管轄機関ごとに指定する申告フォームを四半期ごとに提出することで行います。提出期限は四半期末から原則30日以内ですが、管轄機関によって、異なる申告のルールがあるため、注意が必要です。
3. UI/Unemployment Insurance (州失業保険)
SUIの申告は、Pennsylvania Office of Unemployment Compensation (PA UC) の指定するフォーム” Form UC-2,” 及び “Form UC-2A” を四半期ごとに提出することで行います。Form UC-2は、四半期に支払った雇用税の対象となる賃金及びSUIの総額を申告するためのフォームです。このフォームは四半期内に賃金がいっさい支払われなかった場合も提出しなければなりません。Form UC-2Aは、四半期に各従業員に支払った賃金を申告するためのフォームです。このフォームは四半期内に賃金がいっさい支払われなかった場合、提出する必要はありません。いずれのフォームも、提出期限は四半期の翌月末日です。
Form UC-2及びForm UC-2Aの提出は、PA UCの運営するオンラインシステム “UC Management System (USMS)” で電子的に行うことが義務付けられていますが、電子申告が困難である場合は、電子申告義務の免除をリクエストします。これが承認された場合に限り、紙のフォームを使って申告を行うことができます。
Pennsylvania Employment Taxの支払
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
PITの支払頻度は、源泉徴収したPITの四半期平均によって雇用主ごとに指定されます。翌暦年の支払頻度を決定するための四半期平均は、前暦年の第3・第4四半期と当暦年の最初の第1・第2四半期のデータに基づいて毎年11月ごろ計算されます。
<支払頻度>
・半週ごと
四半期平均が 5,000 ドル以上または暦年20,000 ドル以上の雇用主は、半週ごとに支払を行います。給与日が水曜日、木曜日、または金曜日の場合、給与日の翌水曜日が支払期日となります。給料日が土曜日、日曜日、月曜日、または火曜日の場合、給料日の翌金曜日が支払期日となります。
・半月ごと
四半期平均が1,000ドル以上、5,000ドル未満の雇用主は、半月ごとに支払を行います。半月ごとに支払をする雇用主は、毎月15日と末日で終了する半月の期間が終了した3 営業日以内に支払を行います。
・月ごと
四半期平均が300ドル以上、1,000ドル未満の雇用主は、月ごとに支払を行います。月ごとに支払をする雇用主は、1月から11月までは翌月15 日まで、12月は翌年1月31日までに支払を行います。
・四半期ごと
四半期平均が300ドル未満の雇用主は、四半期ごとに支払を行います。四半期ごとに支払をする雇用主は、四半期末の翌月末日までに支払を行います。
支払も、ペンシルベニア州歳入局の運営するオンラインシステム” e-TIDES” で電子的に行うことが推奨されていますが、自動電話応答システムを使って行うこともできます。ただし、一度の納税額が$1,000以上の場合は、電子支払が義務となります。
2. EIT/Earned Income Tax & LST/Local Services Tax
会社の所在地によって、EITとLSTを管理・徴収する管轄機関は異なります。EITとLSTの支払は、前述の管轄機関ごとに指定する申告フォームの提出と同時に四半期ごとに行います。管轄機関によって、異なる支払のルールがあるため、注意が必要です。
3. UI/Unemployment Insurance (州失業保険)
UIの支払は、前述の申告フォームForm UC-2の提出と同時に四半期ごとに行います。支払が5,000ドル以上の場合は、UC Management System (USMS) で電子的に行うことが義務付けられていますが、電子支払が困難である場合は、電子支払義務の免除をリクエストします。これが承認された場合に限り、その他の方法で支払を行うことができます。
By 上野 裕美
Fair Consulting USA Inc.
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【PDF】FCUS News letter vol. 42 Pennsylvania Employement Tax