第44回：Washington Employment Tax (ワシントン州雇用税)　

 

Washington Employment Taxの種類

1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)

ワシントン州では、州個人所得税はありません。

 

2. UI/Unemployment Insurance (州失業保険)

失業時の一時的な保障のために使われる税金で、雇用主が全額負担します。雇用主は、各従業員に支払われる暦年の賃金のうち2023年度は67,600ドルまでに対し、雇用主ごとに毎年指定される0.27% から8.15%の割合を支払います。

 

3. PFML/Paid Family and Medical Leave (家族・病気休暇)

病気の家族の世話、あるいは妊娠など自身の健康上の事情のため一定期間の休暇を取る従業員に対し、賃金の一部を保障することを目的とした税金です。2023年度の税率は、各従業員に支払われる暦年の賃金のうち160,200ドルまでに対し、一律0.8％です。このうち、従業員数が 50 人未満の雇用主の場合、税額の最大72.76％を従業員が負担し、雇用主は税金を負担する必要はありません。従業員数が 50 人以上の雇用主の場合、税額の最大72.76％を従業員が負担し、残りの27.24% を雇用主が負担します。

 

4. WA Cares Fund

介護や日常生活の世話にかかる費用の一部を、州が負担するというプログラムに使用される資金で、従業員が全額負担します。雇用主は、各従業員に支払われる賃金から一律0.58％を源泉徴収し、上限はありません。

 

Washington Employment Taxの申告

ワシントン州政府は、単一のログインにて州内のさまざまな政府機関にアクセスできるオンラインポータル、Secure Access Washington (SAW) を提供しています。州内の雇用主は、SAWを使ってUI、PFML、およびWA Cares Fundすべての税務申告を行うことが可能です。すべての申告の頻度は四半期ごとで、期間内に賃金がいっさい支払われなかった場合も行う必要があります。申告期限は、暦四半期末の翌月末日です。

 

Washington Employment Taxの支払

州内の雇用主は、SAWにて、UI、PFML、およびWA Cares Fundの税務申告を行うと同時に、支払も行います。支払期限は、申告期限と同じく暦四半期末の翌月末日です。