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2016年04月02日ベトナム
2015 年会計法
2015年会計法No.88/2015/QH13は2015年11月20日に可決され、2017年1月1日から有効となります。
同法の主な新しい内容は下記にまとめます。
1. 会計原則
取得原価主義は引き続き適用されていますが、公正価値(時価)の計上は追加されるようになります。
具体的には、資産及び未払金(債務)の価値は発生した時点で、原価で計上されます。その後、価値が市場価格によって常に変動し、合理的に算定できる資産、債務は、会計期間の期末に時価で計上されます。
時価の計上、評価が可能な資産、債務及び時価の計上方法、評価方法は今後、財務省により規定されます。
2. 禁止行為
2003年会計法に規定されたもの以外、以下のものが禁止されます。
・2つ以上の会計帳簿の作成、同じ会計期間のデータが一致しない財務諸表の発行
・会計士証明書(APC)、会計業務登録証明書の無償・有償賃貸借
・法律で規定される条件を満たしていない場合、会計業務を提供すること
・会計業務提供の条件を満たしていない個人、組織(会社)に会計業務を委託すること
・会計士、会計士事務所がクライアントと共謀し、不正な経理データ、情報を提供したり、確認したりすること
3. 会計帳簿
会計ソフトウエア等の電子媒体による会計記帳はより詳細的に規定されます。それに従い、帳簿締切後、会計帳簿を紙に印字し、会計年度毎にまとめ、保管する必要があります。電子媒体による保管の場合、データのセキュリティを確保し、規定の保管期間で検索ができるようにしなければなりません。
4. 内部統制、内部監査
内部統制システムの設置、内部監査は要求されます。政府は今後、より具体的に規定します。
5. 会計業務提供
外国の会計士事務所は、以下の形態でベトナムで会計業務を提供することが可能です。
・ベトナムで設立し、経営活動を行っている会計士事務所と出資し、会計士事務所を設立すること
・国境を越えた役務の提供(越境取引)