FCGグループのニュースレターをお届けします。
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2018年11月26日オーストラリア
『豪州現代奴隷法連邦法案について』
【概要】
豪州ではThe Modern Slavery Bill 2018 (以下、現代奴隷法案) が国会で審議中の法案となっています。
現代奴隷法案は現代奴隷に関する年次報告義務を規定しています。
報告義務者は事業運営やサプライチェーンにおける、現代奴隷リスク対策を報告することになります。
豪州では現代奴隷法案が積極的に現代奴隷リスクを抑止する力になることを目標としています。
2018 年6 月に現代奴隷法案は豪州下院にて法案が提出され、同年9 月に同下院で通過、現在は上院で審議中という段階です。
【豪州における現代奴隷リスク】
現代奴隷は人権侵害であり、重大な犯罪であると認識されています。現代奴隷は人身売買、強制労働、強制結婚、児童労働等が含まれます。
世界中には4,000 万人以上の現代奴隷の犠牲者が存在すると言われ、そのうちの半分以上は豪州事業者のサプライチェーンが多数存在するアジア太平洋地域であると推定されています。
豪州で販売される商品やサービスの背景に現代奴隷が存在するリスクは十分にあります。
【法案内容】
豪州法人、もしくは豪州で事業を行う外国企業のうち、連結ベースで年商1 億豪ドル以上の事業者は年次報告義務が発生します。
連結ベースで年商1 億豪ドル以上の外国企業が豪州法人を通して、豪州で事業を行う場合、当該外国企業に報告義務があります。
また、上記対象外の事業者も任意で年次報告を行うことが出来ます。
報告内容はインターネット上で公表されます。
報告内容は以下のとおりです。
1. 報告事業者の組織構造、運営内容、サプライチェーン
2. 事業運営における潜在的現代奴隷リスクについて
3. 上記リスクに対する対応策(デューデリジェンスや改善策を含)
4. 上記対応策の実効果のアセスメント
5. 報告事業者の保有もしくは管理する法人との協議および承認内容
6. その他関連情報
上記の報告内容は事業者の理事会の承認と署名の上、対象会計期間終了後6 か月以内に当局に提出します。
【罰則規定】
法案には罰則規定はありません。従って、法令に従わなかった場合に当局は罰則を科すことが出来ません。
ただし、議会において、この点についての指摘はすでにあり、将来、改正される可能性は残されています。
Fair Consulting Australia Pty Ltd
讃岐 修治
sh.sanuki@faircongrp.com
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~フリートーク~
フェアコンサルティング・オーストラリアの藤原でございます。
このフリートークでは不定期でフェアコンサルティング・オーストラリアの拠点、メルボルンのスポーツ事情を発信致します。
今回は「セーリング」について書きたいと思います。
日本ではなかなか、体験したことがないという方が多いかもしれませんが、オーストラリアでは気軽に出来るスポーツのひとつです。
メルボルンが位置するビクトリア州は人口が約600 万人に対して、約70 のヨットクラブが存在しています。
実はメルボルンとフェアコンサルティングの本社の位置する、大阪はヨットでのつながりがあります。
メルボルン市(港)と大阪市(港)の姉妹都市、姉妹港提携を祝い、「メルボルン大阪カップ」と呼ばれる、各艇、船員2 名のヨットの長距離レースが5年おきに開催されています。
スタートがメルボルン港、ゴールは大阪港で距離は5,500 海里=10,186 キロメートルです。
第1 回大会は、1987 年に大阪港開港120 年を記念して開催されました。
2018 年はメルボルン市と大阪市の姉妹都市の提携40 周年記念と合わせた開催となり、大きな盛り上がりのあるレースになりました。
藤原
追記:趣味のスポーツはランニングとヨットです。セーリングにご興味のある方はお気軽にお知らせ下さい。