FCGグループのニュースレターをお届けします。
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2019年08月01日中国
『納税者の税金納付に関する10の新しい施策を公表』
2019年7月23日付けで、国家税務総局は、国家税務総局各省、自治区、直轄市、市町村税務局などが、「“不忘初心、牢记使命”(初心忘れるべからず、使命を胸に刻まん)」をテーマとし、今年度上半期の減税政策からみえてきた、納税者が抱える問題を解決し、納税者により良いサービスを提供するために、納税者に対する10の新しい納税政策を実施することを発表しました。
具体的なサービスの実施日については未公表ですが、これらの施策により、煩雑であった納税者の各種手続きの簡便化が期待されます。
1. 優遇税制のリスト管理方式の実施
税務総局は、法律によって求められる特定のケースを除き、「リスト方式」による優遇税制の管理を実施します。リストについては適宜公表されることを前提とし、納税者が「自己の判断により、自己申告による便益を受ける」ものとしています。
2. ペーパーレス化による輸出税還付手続き
各地の税務機関は、企業の自発的な性質に基づき、中国通関における企業分類の第1類、第2類、第3類それぞれの輸出企業に対して、還付税申告のペーパーレス化をさらに拡大します。
3. 増値税発票の検査プラットフォームの最適化
税務総局は増値税発票の検査プラットフォーム機能を最適化し、納税者は過去5年以内の増値税専用発票、増値税普通発票、(中古)自動車販売統一発票の情報照会ができるようになります。また、各地の税務機関の発票検査プラットフォームのインターフェースを統合し、納税者は統一されたログイン画面から自らの発行した発票の情報を閲覧することができるようになります。
4. 税額控除可能な発票のリマインダー機能を実装
税務総局は増値税発票の検査プラットフォーム機能を最適化することによって、税額控除可能な発票のリマインダー機能を増加させ、税額控除可能な発票が控除可能期間を超過し、納税者が損失を被ることを回避します。
5. 税務事項に関する取扱いの促進
税務総局は税務の不足事項に対応する条件を明確にし、仮に納税者の情報が不足している場合においても、基本要件を具備し、実質的な影響を与えないことを前提に、納税者の書面による承諾のもと、先に処理を行い後から不足情報を補完する手続きを行うことを可能とします。
6. セルフサービスによる税務手続の標準化
税務総局はセルフサービス税務端末機のインターフェース及び機能を改善し、納税者が自ら税務に関する手続きを行うことができるサービスを拡大させます。これにより、一般的な税務関連事項の90%を納税者が自ら解決することを促します。また、条件付きのエリアでは、金融機関と前提条件の情報共有まで行えるようにすることを目指し、当サービスを通じた様々な連携モデルを模索することができます。
7. 証明事項の事前承諾告知
税務総局はいくつかの地域を抽出し、納税者が提供が必要な税務に関連する証明について書面で証明義務と証明内容を1回で納税者に告知する施策をトライアルで実施します。納税者が告知の条件、基準に当てはまり、かつ、不実の情報について法律責任を取る意向がある場合、状況により関連資料の提出が免除されます。
8. 税務申告システムのオンラインによるロック解除機能の提供
税務総局の増値税発票管理の新システムの最適化により、システムがロックされた際、解除申請がオンラインにより可能になり、所定の手順に従ってリスク排除後にロック解除手続きを行うことができるようになります。
9. 都市土地利用税及び固定資産税の同時申告の実施
税務総局は都市土地利用税と固定資産税の納税申告書を集約し、また、各地の税務機関は都市土地利用税と固定資産税の納税期間を統一し、納税者の申告の回数を減少させます。
10. 部門間の情報共有の増加
各地の税務機関は、同レベルの市場監督管理部門との情報共有を強化し、登記に係る法定代表者の実名情報共有を通して、実名情報を再度収集する手間を省くことができるようになります。