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インドネシア・ビジネスレター No.298(2019年11月11日)

Monday November 11th, 2019Indonesia

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1. 経済法令 (新規、改定)

《 電気、通信機器製品のアフターセールス保証についての貿易大臣規程 》
= 2019年11月30日発効 No.38Year2019
1) 電気、通信機器製品のアフターセールス保証について、旧法を廃止し、新たに規定したもの。
2) インドネシア国内で電気、通信機器を流通販売する者は、インドネシア語で記載された使用マニュアルを作成し、保証カードを発行しなければならない。
3) 使用マニュアルには製造者(輸入業者)名、住所、仕様書、使用方法、保守方法を記載しなければならない。
4) 保証カードには、製造業者(輸入業者)名、住所、アフターセールスセンターの住所、連絡先、保証期間、クレーム方法、保証期間中の無償補修内容を記載しなければならない。
5) 修理は30日以内に行ない、引き渡し前3営業日以内に顧客に連絡しなければならない。また製造業者(輸入業者)は保証期間後、少なくとも1年間スペアパーツを保有しなければならない。
6) 製品販売後少なくとも6か所、ブランド登録後4年以内に10か所、その後2年ごとに2か所のサービスセンターを設置しなければならない。
7) ブランド登録はOSS システムを通じ行う。登録されたブランドは当該商品が流通している限り有効である。

 

《 業務の外注にかかわる人材大臣規程の第2次改定 》
= 2019年8月5日発効 No.11Year2019
1) 業務の外注(アウトソーシング)について規制を緩和するため、改定したもの。
2) 外注は依頼会社と外注人材派遣会社との書面による契約で行われ、外注業務は直接生産活動に結びつかない、補助的業務のみに限定される。
3) 外注人材派遣会社は外注事業ライセンスを保有する義務がある。ライセンス取得はOSS システムを通じて行う。ライセンスは業務を行っている限り有効である(従前は3年まで)。
4) 外注契約には、業務の内容、外注人材派遣会社での雇用形態〔パーマネント(PKWTT)か、期間契約雇用(PKWT)か〕が記載されなければならない。
5) 外注人材派遣会社は地方政府へ外注契約書を登記しなければならない(従前は30日以内に登記との期限が規定されていたが、当該期限はなくなった)。地方政府は登記後、3営業日以内に登記証を発行する(従来は7営業日であった)。また雇用契約書の添付義務はなくなった。
6) 違反者に対しては警告状の出状、事業の一時停止などの行政罰が与えられる。

 

《 電子媒体による司法手続きについての最高裁判所長官規程 》
= 2019年8月19日発効 No.1Year2019
1) 電子媒体による司法手続きについて旧法(No3Year2018)を廃止し、新たに規定したもの。
2) 電子媒体による司法の総務的手続きとしては、①訴訟、請願申し立て、異議申し立て、介入の受領、②支払いの受領、③召喚状、通知状、回答書の受領、④法的是正措置の受け入れ、⑤司法書類の保管、がある。
3) 電子媒体による司法手続き(e-litigation)としては、①訴訟、請願申し立て、異議申し立て、介入についての公判登録、②召喚状、回答書の出状、③尋問手続き、④判決の言い渡し、がある。
4) 電子媒体による司法手続きは司法情報システム(SIP)を利用して、弁護士のみならず、委任を受けた者も行うことが出来る。
5) データへの不正アクセス、改ざん等を行ったものに対しては、警告書の出状、アクセス権の一時停止、永久停止などの行政罰が与えられる。

 

2. 経済ニュース

【 人材育成活動に対し所得控除付与 】

政府は法人所得税の免除措置に関する政令(No.45Year2019)の細則財務大臣規程(No128Year2019)を発令し、人材育成に対し最大200%の所得控除を認めることにした。まず人材育成活動に対し100%の所得控除を認め、①対象となる特定技能に対し人材育成活動
を実施済み、②専門学校、職業訓練校や職業安定所と協業契約を締結している、③当該税務年度において赤字でない、④税務総局が発行した納税支払い証明書(SKF)を提出、を条件に追加的に100%の所得控除を認めるもの。所得控除となる特定技能は(1)職業訓練学校が製造業で73種、医療で7種、農業で30種、観光・クリエイティブ事業で17種、(2)大学、専門学校が製造で124種、医療で31種、農業で64種、観光・クリエイティブ事業で13種、デジタル経済事業で23種、(3)労働省の指定訓練機関で、
製造業で19種、農業で15種、観光・クリエイティブ事業で13種、デジタル経済事業で7種、移住労働者で5種となっている。
【 世銀、インドネシアの2019年経済成長見通しを下方修正】 世銀が発表したインドネシアの2019年度の経済成長率は5.0%と従来の予想より0.2%下方修正した。米中貿易戦争による輸出の不振、大統領選後の政治の混乱、資源価格の低迷、海外からの直接投資の減少が影響したものと思われる。しかし20年は5.1%、21年は5.2%、と徐々に回復すると予想している。

インドネシアビジネスレター20191111

 

【 優良保税地区事業者へ優遇措置 】

財務省は9月に優良保税地区事業者に対し、物品の搬出入を自己管理で行うことが出来る「独立保税地区制度(KB Mandiri)」を導入することを発表し、119社を適用事業者に指定した。適用事業者に指定されると、関税局はオンラインで監視するだけとなり、通関手続きの時間が短縮され、効率化が向上できる。適用を受けるためには、①低リスクのプロファイルを保有していること、②在庫管理システムが会計システムと連結されていること、③納税義務者ステータス(KSWP)が有効であること、④通関手続きにおいて「認定事業者(AEO)」の認証を保有していること、⑤活動量が一定水準以上であること、が条件となる。政府は2020年までに適用業者を500社まで増やしたい意向である。

 

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( お断り )
法令名については長いものは省略、簡略記載しています。掲載された情報、予測については直接取材したものではありませんので、内容の正確さ、意見の正当性などについては責任を負うものではないこと、ご了承ください。