FCGグループのニュースレターをお届けします。
FCGグループのニュースレターをお届けします。
2020年02月17日インドネシア
1. 経済法令(新規、改定)
《 輸出入品の通過と積替に関する財務大臣規則 》
= 2020年1月30日発効 No.216 Year 2019
1) 当該規則は、貨物の通過(Transit)と積替(Transshipment)に関して数ある規則を再定義し、あるいは改善するために出される。これにより、財務大臣規則 No.90 Year 2007などが廃止となる。
2) 通過・積替のために税関エリアに入るあるいは税関エリアから出ていく輸出入品について、輸入積荷目録あるいは輸出積荷目録が必要となる。すべての輸出積荷目録は、輸送手段の出発の前に、税関オフィスに対して提出されなければならない。
※これまでの財務大臣規則 No.90 Year 2007においては、積替のために税関エリアから出される場合の規定のみ定められており、積替のために税関エリアに入ってくる輸出入品に関しての定めはなかった。
3) 積替のための輸出入品の輸送手段への積み込み・積み下ろしは、税関エリアの内外でなされることになる。しかし、税関エリア外での積み込み作業は、以下の条件に従わなければならない。
・ 輸出入品が、税関エリアの地域間ルートの輸送手段を使って、さらに税関エリアの中に、あるいは税関エリアの中から輸送される。
・ もしくは、輸出入品が、いったん保管されることなく、輸送手段から下されて別の輸送手段に積替えられる。(いわゆる、「Ship-to-Ship」)
4) 輸入品は、次の場合、別の税関の税関エリアの一時保管エリア(TPS)に輸送される。
・ 輸入品の特性により、当該税関エリア内で保管および荷ほどきすることが出来ない。
・ 現在のTPSが混雑している。
・ 自然災害、火災などの緊急事態。
TPS業者は、輸入品を別のTPSに送出する場合、関連する税関オフィスに対して通知を行わなけらばならない。
2. 経済ニュース
【 2019年のGDP成⾧率は5.02% 】
インドネシア中央統計局は2月5日、2019年のGDP成⾧率が、前年比5.02%だったと発表した(2018年は5.17%)。2019年の政府目標の5.3%に届かなかった。経済活動別には、GDPで最も大きい割合を占める「製造」は3.80%と、2018年の4.27%から後退した。伸びた分野はサービス、情報通信など。支出項目別には、GDPで5割以上を占める「民間消費」が5.04%と、2018年の5.05%から横ばい、「総固定資本形成」(有形・無形固定資産への投資など)は4.45%と2018年の6.48%から減速。
【 GDP成⾧率の目標を平均5.7~6.0%に想定 】
インドネシア政府は2月13日、国家中期開発計画(RPJMN)の2020~2024が完成したと発表した。当該計画において、実質GDPの成⾧率は年平均5.7~6.0%で想定されている。当該目標の達成には35,000兆ルピアの投資が必要となる。また、国民1人当たりの国民総所得を、24年時点で5,810ドル~6,000ドルまで引き上げるという目標も設定した(18年は3,840ドル)。
【 オムニバス法関連の観測情報 】(※確定情報ではありません)
オムニバス法は、現在税制関連と雇用機会創出の法案が作成されています。主な観測情報は以下の通りです。
(税制面)
・ 法人税率を現行の25%から段階的に引き下げ。2021年~22年は22%。2023年以降は20%。
・ 配当金がインドネシア国内で投資される場合、配当金に係る所得税を免除。
・ 非居住者に対する支払いに係る所得税(PPh26)のうち、利子の源泉税率を見直し。
・ インドネシア国内に工場やオフィスなどの恒久的施設を持たない海外の巨大IT企業に対する課税を可能にする。
・ 外国人労働者の課税対象を、最初の4年間はインドネシア国内で得た所得に限定。
(労務面)
・ 最低賃金の計算方法の変更。
・ 特定の業種を対象とした時給制の導入。
・ 退職金の支払額を、現行の月額給与の最大32ヶ月から19ヶ月に減額。
<お問い合わせ先>
PT FAIR CONSULTING INDONESIA
16th Floor MidPlaza 1 Jl. Jend Sudirman Kav 10-11 Jakarta 10220 Indonesia
TEL:+62-21-570-6215 | FAX:+62-21-570-6217
WEB: https://www.faircongrp.com/
有馬 一平
E-Mail: ip.arima@faircongrp.com
====
「FCG インドネシア ニュースレター」本文の内容の無断での転載、再配信、掲示板の掲載等はお断りいたします。
「FCG インドネシア ニュースレター」で提供している情報は、ご利用される方のご判断・責任においてご使用ください。
フェアコンサルティンググループでは、できる限り正確な情報の提供を心掛けておりますが、「FCG インドネシア ニュースレター」で提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、フェアコンサルティンググループ及び執筆者は一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。