Newsletter of FCG Group.
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Tuesday July 14th, 2020USA
第10回:Payroll Protection Program Update/PPPの続報
PPPの続報
1,320億ドルという多額の追加予算を残したまま、予定通り6月30日に一旦受付が締め切られたPaycheck Protection Programですが、トランプ大統領が8月8日まで期限の延長を承認しました。早速7月6日からローン申請の受付が再開しています。
PPPの成果
SBA(中小企業庁)が公表したデータによると、PPPの開始から6月30日の締め切りまでの約3か月間に承認されたローンの件数は4. 9百万件、平均ローン金額は10. 7万ドルとなっています。SBAが2019年に承認したローンの年間合計は5万8千件と言われていますので、SBAにとってもPPPは実に前代未聞のチャレンジだったと言えます。PPPの開始当初から膨大な申請数により、SBAや貸し手金融機関のシステム不具合が多発し、PPPの内容も何度も修正が加わり情報が錯綜するなど、数々の欠点が指摘されてきました。
一方で、融資を受けた中小企業からはPPPによって最悪の事態を免れることができた、という評価の声も上がっています。また5月、6月の間に7.5百万件の雇用が増加し、これもPPPが機能していたという裏付けになっています。賛否両論となったPPPですが、決して完璧ではなく問題はあるけれど、もしPPPがなければ労働市場は今以上に壊滅的な状況になっていた、というのが現時点でのコンセンサスとなっています。
今後の動向
最近の新型コロナウィルス感染者数の増加に伴い、事業の再開が停滞しているエリアも多く、ビジネスにとって厳しい状況が続いていますが、米国政府は今後も様々な手段を講じてビジネスを支援していくと考えられ、会計士、弁護士などの専門家やコンサルティング会社を利用しながら、引き続き、政府から発信される情報に注視しておくことが重要です。
By 秋保 絵美子
Fair Consulting USA Inc.
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◇涌井 正晴
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