Newsletter of FCG Group.
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Wednesday August 12th, 2020USA
第13回:2020年夏の、新しいビジネスの形
8月に入った現在でも、アメリカ国内の多くの州や自治体で、新型コロナウィルス感染予防のため経済活動への制限が設けられており、ビジネスにおいては困難な状況が続いています。従来通りの営業ができない中、あらゆる工夫を凝らしてサービスを提供している様子がさまざまな業種において見受けられます。今回はそんな、新しいビジネスの形をいくつかご紹介します。
レストラン:
カリフォルニア州内の多くの郡では、レストランの営業はデリバリー、持ち帰り、屋外の席での飲食のみ許可されています。そのため屋外に飲食スペースのないレストランでは、歩道や駐車場などに6Ftの間隔をあけて椅子とテーブルを設置し、簡易の飲食スペースを設けている様子が多くみられます。また、メニューは配布せず、QRコードをスマートフォンで読み取って来店客が各自メニューをダウンロードする方式をとるなどの、感染対策を行っている店もあります。
カリフォルニア州 レドンドビーチ市: 駐車場に仮設された飲食スペース
ネイルサロン、美容室:
7月下旬、カリフォルニア州内の多くの郡でネイルサロンや美容室の店内営業停止が指示された後、ロサンゼルス郡においては屋外で営業をするサロンに対しての独自のガイドラインが発表されました。これによって、一部のネイルサロンや美容室では、レストランと同様、歩道や駐車場などの店外スペースに仮設テントや椅子を設置し、屋外での営業を行っています。但し、シャンプー台や電源の設置ができない等の物理的な理由で、提供できるサービスの種類が限られている場合も多くあるようです。
カリフォルニア州 トーランス市: 屋外に設置されたネイルサロン
映画:
米大手小売チェーンのウォルマートは、全国の160店舗の駐車場を使用してドライブインシアターの営業を開始することを発表しました。8月14日から10月21日までの期間限定で、旧作映画約320本を上映する予定となっており、来場客は車に乗ったまま、駐車場に設置された大画面での上映と、カーステレオを通しての迫力のある音声が楽しめるとのことです。多くの州や自治体で映画館の再開はまだ認められておらず、2020年に公開が予定されていた映画の多くが公開延期となっている中、貴重な娯楽となることが期待されています。
カリフォルニア州 パラマウント市: ドライブインシアター
旅行:
新型コロナウィルスにより、旅行業は大きなダメージを受けていることは明らかですが、パンデミックの渦中においても夏のバケーション気分を楽しみたいという人たちの間では、Staycationと呼ばれる近場への日帰り旅行や、キャンプの人気が急上昇中です。RVと呼ばれるキャンピングカーを取り扱う専門ディーラーやレンタル専門店の多くが、これまでに無いほどの客数と、売上の増加を記録しています。また州をまたぐような長距離移動の際も、飛行機を使わず車でロードトリップをする人が増えており、他者との接触をできるだけ避けた上で、レジャーや遠出を楽しみたいという人々の心がうかがえます。
By 上野 裕美
Fair Consulting USA Inc.
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◇涌井 正晴
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