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FCG アメリカ ニュースレター 第17回:Paycheck Protection Plan (PPP) Update – 給与保護プログラムのアップデート

Wednesday October 21st, 2020USA

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17回:Paycheck Protection Plan (PPP) Update – 給与保護プログラムのアップデート

 

今回のニュースレターは、最近動きが無かったPaycheck Protection Plan (PPP) について、SBA (中小企業庁) と財務省から返済免除の手続きに関して部分的なアップデートがありましたので、お伝えします。

 

簡易版返済免除申請書の発表

2020年108日にSBAと財務省が、$50,000以下のPPPローンを受けた企業のみを対象にした簡易版の返済免除申請書 (PPP Loan Forgiveness Application Form 3508S) を発表しました。今回の簡易版の発表により、ローン額が$50,000以下の場合には、下記の条件が除外されることになりました(PPPの詳しい条件については、ニュースレターの第1号と第8号をご参照ください)

 

返済免除額の減額条件の排除

従来のPPPでは、Covered Periodと呼ばれるローンの使用期間(ローンを受けた時期により、8週間又は24週間)に以下が生じた場合には、返済免除額が減額されることになっていました。

 

・Fulltime又はFulltime Equivalent Employeesが減った場合

・給与額が$100,000以下の社員の給与を25%以上減らした場合

 

今回の発表により、$50,000以下のローンを受けた企業についてのみ、Form 3508Sを使用することで上記の条件が排除されることになりました。またForm 3508Sは、ローンの免除額の計算過程の開示についても省略されています。$50,000超のローンを受けた企業については、このFormの使用は認められず、現時点では今まで通り65日に発表されたPPP柔軟化法 (PPPFA) に従うことになります。

 

PPPの現状

8月初めに予算を残したままPPPの新規受付が停止され、その後は返済免除の手続きの詳細などが不明瞭な状態が続いていました。PPPの貸し手となった各銀行は810日から、PPPローンを受けた企業から提出された返済免除の申請書をSBAに提出しており、今までに96,000件の申請が行われました。しかし政治系メディアのPoliticoの報道によれば、927日の時点でSBAは、これらの申請書を1件も承認も否定もしないまま未処理となっており、支払いを受けた銀行はないとしています。また96,000件はPPPローンを受けた企業全体のわずか2%に当たり、ほとんどの企業が今すぐに返済免除申請することをためらっていることが窺えます。

 

今月102日からSBAが返済免除申請の処理と銀行への支払いを開始したという報道もありますが、返済免除の手続きに関しては未だ多くの質問が残されたままとなっており、銀行側は政府に対して、詳しい説明と処理作業の簡易化を求めています。米国の大手金融機関を代表してロビー活動を行う利益団体のBank Policy Institute (BPI) や類似団体は、現在の返済免除の手続きは不明確で銀行側の負担が大きすぎるとして、$150,000以下のPPPローンについてはほぼ自動的に返済免除とするようロビー活動を続けており、これを盛り込んだ法案は今のところ可決には至っていません。財務長官はこの件について、その可能性を支持しながらも、自動的に免除になると不正が見逃されてしまうことへの懸念を表明しています。

 

今後の動向

コロナウィルス対策法の追加法案については、7月後半から共和党と民主党の間の話し合いが未だに続いており、PPPの返済免除手続きの簡易化とPPPの追加予算についても、この法案の重要な点の一つと考えられています。大統領選前になるか後になるか、現時点でははっきりしませんが、近いうちにPPPの今後を含めたこれらの法案の結論が出ることが見込まれているため、それまでは貸し手も借り手も申請を控えて静観するのが大半となりそうです。全米で70万社近くの中小企業に人事・給与処理サービスを提供しているADPPPPローンを受けた企業に対して、Covered Periodの最終日から10か月間は返済免除手続きを行う猶予期間があるので急ぐ必要は無いとし、また返済免除の書類をまだ受け付けていない銀行もあるので、ローンを受けた銀行に返済免除の受付を開始しているか直接確認しておくように勧めています。

 

PPPの返済免除申請について、SBAが発表した現時点での最新のQ&AこちらPPPについての最新のQ&Aこちらで確認できます。弊社ニュースレターでも更新があり次第、随時お伝えしていきます。

 

 

By 秋保 絵美子

Fair Consulting USA Inc.

Los Angeles Office

 

お問い合わせ

Fair Consulting USA Inc.

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Tel: +1-310-792-7059

◇涌井 正晴

Email: ma.wakui@faircongrp.com

 


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【PDF版】FCUS News letter vol.17 PPP Update