Newsletter of FCG Group.
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Monday January 4th, 2021Greater China
北京・蘇州・上海・広州・深圳
新規納税者の増値税専用発票(*1)を全国で電子化
2020年12月20日、国家税務総局は「新規納税者における増値税専用発票電子化に関する事項についての公告」(国家税務総局公告2020年第22号、以下「本公告」という)を公表しました。2020年9月から浙江省杭州と寧波、河北省石家荘で試験的に運用されていた増値税専用発票の電子化を、全国に推し進める政策となっています。これまでも、電子化申請を行うことで電子普通発票は発行することができていましたが、本公告に基づき、電子専用発票を発行することができるようになり、発票発行者や受領者にとってより効率的な管理ができることが期待されています。
本公告の地域ごとの施行開始日は次のとおりです。
・天津、河北、上海、江蘇、浙江、安徽、広東、重慶、四川、寧波と深センの合計11の省・直轄市など :施行日 2020年12月21日
・北京、大連、厦門、内モンゴルなど、上記以外の25の地区: 施行日 2021年1月21日
※浙江省の杭州と寧波、河北省石家荘で既に増値税電子専用発票の発行を開始していた納税人は、その発行先の地区が限定されていましたが、2020年12月21日から発行先の可能範囲が中国全国に拡大されることになります。
(増値税電子専用発票のサンプル)
(*1)発票とは、日本でいう領収書と同等の機能を有しますが、税務局の管理下にあるという点において異なり、納税や会計証憑となる点で事業経営を行う上で重要な書類です。大きく普通発票と専用発票に分かれており、後者は受取側が販売増値税の仕入税額控除や輸出増値税還付の証憑として使用できるという点で異なります。
また、本公告と同日に、国家税務総局より『「新規納税者における増値税専用発票電子化に関する事項についての公告」の解説』が公表され、Q&A形式で以下の事項が解説されています(一部抜粋)。
Q.電子専用発票にするメリットは︖
A.電子専用発票の法的効果、基本用途、基本的な使用規定などは紙の発票と同様です。それを踏まえ、以下の面で電子発票には優位な点があります。
① 発票専用印に代わって電子署名を採用することができます。具体的には現在の「貨物或いは課税労務、サービス名称」欄を「項目名称」へと単純化し、「販売者(印)」の項目を廃止することで、発票の発行をより簡便化することができます。
② 発票受領方式の選択がさらに迅速になります。納税人は税務局窓口もしくは電子税務局等の方法から電子発票の選択をすることができます。オンラインを通じての受け取り方式を選択された場合、納税人は「即時使用」が可能となります。
③ 発票受領が利便化されます。納税人は電子メール、二次元バーコードを通じて電子発票の交付を受けることができます。窓口での受け取りや郵送が必要な紙の発票受領に比較して、発票の交付速度が更に速くなります。
④ 財務管理が更に効率化します。電子発票は電子会計証憑として、納税人は発票に関するデジタル情報をすぐに取得することができ、財務管理水準を向上することができます。同時に、納税人は全国増値税発票検査プラットフォーム(https://inv-veri.chinatax.gov.cn)を通じて増値税電子発票フォーマットリーダーをダウンロードし、対象の電子発票の電子署名の有効性確認やニセ発票使用のリスクを低下させることができます。
⑤ 保管がより経済的になります。紙の電子発票に比較して、専用の物理的な保管場所を必要とせず、管理のための人的コストも減少します。
Q.新規納税人が発票の電子化を実行するにあたっての、具体的な要求は︖
A.「新規納税人の初めての増値税発票発行申請に関する公告(2018年第29号公告)」に基づき、新規納税人が当初発行申請できる増値税専用発票は1枚最高10万元を超えず、毎月の発行額は25枚を超えてはならないと規定されています。各省の税務機関はこの範囲内において、各新規納税者の税務リスクを判断したうえで、新規納税者の増値税発票の発行承認基準を決定することができます。
Q.新規納税人は電子発票発行の為の税務Ukey(*2)を受け取ったあと、電子発票と紙の発票の両方を発行することはできますか︖
A.電子発票を発行する新規納税人は、税務Ukeyを受け取ったあと、電子発票を発行することも紙の発票を発行することもできます。一部の発票受取人がその管理のため、紙の発票の受け取りを求めるときは受取人の権利を保護するため、発票発行者は紙の発票を発行する必要があります。
(*2)税務Ukeyとは、個別の納税人情報を記録した記録媒体であり、税務局システムにアクセスし発票受領申請や発行、税務申告などの機能を有しています。
Q.納税人はどのように赤字発票を発行しますか︖
A.納税人は電子発票を発行したあと、返品、発行誤り、納税の中止、販売値引きの発生などの状況が発生した場合、赤字電子専用発票を発行することができます。紙の赤字専用発票の発行プロセスと比較して、納税者は既に発行された専用発票を回収する必要はなく、その方法は簡便的で利点があります。具体的な発行方法は主に3つのプロセスに分けることができます(以下略)。
香港
在⾹港⽇系企業数の公表及び新型コロナウイルス対策の最新動向について
1. 在⾹港外国企業数の統計データの公表について
2020 年11 ⽉30 ⽇、⾹港政府統計処は⾹港に拠点を置く外国企業(中国本⼟系企業を含む)の数を公表しました。これによると、外資系企業の数は2020 年6⽉1⽇時点で9,025 社、そのうち⽇本企業は1,398 社となり、いずれも前年より減少しているものの、⼤きな減少とはなっていないようです。過去5 年の推移は以下の表のとおりとなります。
2019 年以降の⺠主化デモ等に伴う社会混乱や新型コロナウイルスの流⾏の影響で⼤幅な減少が予想されていましたが、減少は軽微にとどまっており、⾹港の⾦融センターとしての価値はそれほど失われていないようです。
2. 新型コロナウイルス対策の最新動向について
(1) ⼊境制限を2021 年3 ⽉31 ⽇まで延⻑
⾹港政府は2020 年12 ⽉8 ⽇、各種⼊境制限を2021 年3 ⽉31 ⽇まで延⻑すると発表しました。これにより中国⼤陸、マカオ、台湾以外からの⼊境については、引き続き⾹港居⺠(⾹港ID もしくは査証保有者)のみ可能となり、⼊境後の強制検疫も継続されます。
(2) ⼊境者隔離、21 ⽇間に延⻑
⾹港政府は2020 年12 ⽉25 ⽇より、中国本⼟とマカオ、台湾以外の国及び地域から⼊境した全ての⼈の隔離期間を、これまでの14 ⽇間から21 ⽇間に延⻑しました。英国などで感染⼒の強い新型コロナウイルスの変異種の感染が拡⼤し、⾹港の空港検疫でも検出されたことを受け、⽔際での防疫を強化するためです。
(3) 公務員が再び在宅勤務に
⾹港政府は2020 年11 ⽉30 ⽇、緊急及び必須のサービスを除き、2020 年12 ⽉2 ⽇から2 週間、公務員を在宅勤務とすることにしました(2021 年1 ⽉6 ⽇まで延期中)。⼀般企業に対しても、従業員の在宅勤務を出来る限り促すように呼び掛けています。
(4) 飲⾷店などの制限再強化
⾹港政府は2020 年12 ⽉8 ⽇、現⾏の新型コロナウイルス感染防⽌策をさらに強化すると発表しました。主な変更点は以下の通りとなります。
① 店内での飲⾷を午後6 時から翌朝午前5 時まで禁⽌。
② 1テーブルの利⽤⼈数は2 名まで。
③ 全てのバー、パブ、浴場、クラブ、ナイトクラブ、パーティールーム、ゲームセンター、娯楽場、公共娯楽施設(ミュージアム、映画館、テーマパークなど)、カラオケ、雀荘、⽔泳プールを閉鎖。
④ 公共の場での集まりは2 名まで。
3. 政府補助⾦第4 弾について
2020 年12 ⽉17 ⽇、⾹港政府は⼤規模な補助⾦第4 弾の内容を発表しました。規模は総額で64 億⾹港ドルとなり、そのうち⼤部分の約55 億⾹港ドルが新型コロナウイルスの影響を⼤きく受けた19業種(飲⾷、カラオケ、エステ、サウナ、ジム、娯楽、教育など)に給付され、残りは緊急時に使⽤される予定とのことです。34 億⾹港ドルが⽀給される飲⾷業界については、有効なライセンスを保持する飲⾷店に対し、床⾯積に応じて10 万〜50 万⾹港ドルの補助⾦が⽀給されるようです。概要は下記⾹港政府のサイトから確認することができますが、申請時期や⽅法など詳細については明らかになり次第お伝えいたします(https://www.coronavirus.gov.hk/pdf/fund/AEF_4_table.pdf)。
4. 雇⽤条例の改正について
2020 年11 ⽉1 ⽇発⾏のNo. 147 でもお伝えしましたが、法定産休を従来の10 週間から14 週間に延⻑することなどを定めた2020 年改正雇⽤条例が2020 年12 ⽉11 ⽇から施⾏となりました。
主な留意点は以下の通りです。
(1) 期間について
雇⽤条例第12 条の改正により、法定産休は10 週間から14 週間に改められます。追加の4 週間については、10 週間の産休が終了後ただちに連続して取得する必要があります。
(2) 産休⼿当について
産休⼿当の⽇額は平均⽇給の5 分の4 で計算する点は従来と同様です。ただし、追加された4 週間の産休に対する産休⼿当は、従業員1 ⼈当たり8 万⾹港ドルが上限となります。
(3) 基準⽇について
従業員が14 週間の産休を取得できるのは、実際の出産⽇が施⾏⽇である2020 年12 ⽉11 ⽇以降の場合です。出産⽇が2020 年12 ⽉10 ⽇もしくはそれ以前の場合は、従来通り10 週間の産休となります。
(4) 追加⼿当の償還について
雇⽤主は、4 週間の追加産休に係る⼿当に関して、⾹港政府から償還を受けることが可能です。スキームは2021 年上半期に実⾏予定とのことですが、雇⽤主は以下の記録を保管しておく必要があります。
・ 14 週間の法定産休⼿当の⽀払記録
・ 産休開始直前の過去12 か⽉間にわたる賃⾦の記録
・ 産休の取得にあたって従業員から雇⽤主に提出された医師からの証明書
台湾
新型コロナウィルス流行と対応の状況について
台湾では、12月22日に約8か月ぶりに域内感染者が発生し、また海外からの感染者の渡航が増えている状況です。そのような状況を受け、以下の通り対策を強化する方針です。
【マスク着用義務の強化】
12月23日交通部は駅構内でのマスク着用を義務化し、違反した者には最高で15,000台湾ドルの罰金を科すとの発表を行っています。従来は駅の改札内のみが義務となっていました。
【PCR検査の義務化】
12月30日中央感染症指揮センターは2021年1月1日より、居留証を持たない外国人の台湾入境を原則的に禁止すると発表しました。期間は1か月の予定となっています。
引き続き、契約履行による労働許可取得者、台湾人配偶者、その他特別な許可取得者は渡航が可能です。
【ノービザ滞在の再延長措置について】
12月14日内政部移民署は3月21日以前に台湾に合法的に入境し、滞在期間が180日を超える場合は、30日間の滞在期間延長を発表しました。延長には特段の手続きは不要であり、自動で延長されます。これにより既に台湾にいながら本来の滞在期間が過ぎてしまっていた外国人は、引き続き台湾滞在が可能です。ノービザ延長措置で滞在している日本人は自身がいつまで滞在可能か再度確認することをお勧めします。
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