FCG集团的通讯
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03/01/21 Monday中華圏
北京・蘇州・上海・広州・深圳
中国における確定申告及び日本への一時帰国者の個人所得税の取り扱い
2021 年2 月9 日に国家税務総局より「2020 年度個人所得税の確定申告の事項の公告」(国家税務 総局公告2021 年第2 号)が公表され、当該公告には2021 年3 月1 日から2021 年6 月30 日の期 間が確定申告の受付期間であることや確定申告の対象者など手続きの概要が掲載されています。 当該公告に記載された確定申告の対象者は以下のとおりです。
①既に源泉徴収により納付された税額が過大であるため還付を申請する方
②年間の総合所得収入(給与、労務報酬、原稿料、特許権使用料)が120,000 人民元超、かつ、追納税額が400 人民元超の方
2020 年はコロナウィルスが流行し、赴任先の中国から日本に一時帰国された期間が⾧期となった方もいらっしゃることと思います。中国から日本へ一時帰国された場合など、日本・中国の個人所得税の課税については以下のとおりです。
※1 上記の取り扱いは日本本社側で役員報酬の受取はないこと、日本以外の滞在期間は中国の滞在期間であることを前提としています。
※2 2019 年から数えて中国における居住者の年数が6 年未満の方が受け取る国外源泉所得(かつ、中国内の組織が負担していない)は、中国では居住者であっても個人所得税が免税されます(財政部、税務総局公告2019 年第34 号)。
一方で、赴任前・帰任後・一時帰国中など中国に滞在していない期間でも中国法人より支給された給与がある場合には、中国において課税がされる可能性があります。
※3 普段、中国に駐在している方(日本の非居住者)が一時帰国した場合でも出向契約が継続している限り、一般的に日本においては非居住者として扱われます。一時帰国者の課税上の取り扱いについて、日本の国税局より以下のとおり公表されています(この取り扱いはコロナウィルス流行前も適用されていた取り扱いです。通常時も日本に出張で帰国した場合には同じ扱いとなる点にご留意ください。)。
※4 留守宅手当とは、一般的に海外子会社に出向する場合に、親会社で働いていた場合の給与と海外子会社で働く場合の給与の差額分の手当のことを指し、親会社が支給します。
※5 免税規定(日中租税条約、短期滞在者の免税規定)の条件は以下のとおりです。
①出張先での滞在期間が暦年183 日以内。
②出張先から報酬が支払われていない。
③出張先の恒久的施設が報酬を負担していない。
香港
2021/22 年度財政予算案の発表及び新型コロナウイルス対策の最新動向について
1. ⾹港政府が2021/22 年度の財政予算案を発表
2021 年2 ⽉24 ⽇、2021/22 年度(2021 年4 ⽉〜2022 年3 ⽉)の財政予算案が発表されました。前年度である2020/21 年度は2,576 億⾹港ドルの財政⾚字となったこと等を考慮し、2021/22 年度財政予算案には、前年度に実施された現⾦⽀給策や賃⾦補助策は含まれていませんでしたが、新たな施策となる電⼦消費券の⽀給や失業者向けの無担保融資制度、個⼈及び法⼈の税負担の軽減等が盛り込まれています。また、歳⼊増を⽬指し、株式取引の印紙税が現状の0.1%から
0.13%に引き上げられます。
財政予算案の中で、⾹港企業及び⾹港居住者に影響がありそうな事項を以下に抜粋しております。
(1) 法⼈に対する施策
・ 10,000 ⾹港ドルを上限として、2020/21 年度の法⼈税を100%減額
・ 2021/22 年度の商業登記費⽤を免除
・ 600 万⾹港ドルを上限とした企業向け低⾦利ローンの申請を今年末まで延⻑
・ 2021/22 年度の各四半期の⾮居住⽤不動産に対する固定資産利⽤税を、第1・第2 四半期において5,000 ⾹港ドルずつ、第3・第4 四半期において2,000 ⾹港ドルずつを上限として免除
・ 株式譲渡に課せられる印紙税を譲渡対価等の0.1%から0.13%へと引き上げ(*)
(2) 個⼈に対する施策
・ ⾹港永久居⺠及び18 歳以上の新規⼊国者に対して5,000 ⾹港ドルの電⼦商品券を配布
・ 10,000 ⾹港ドルを上限として、2020/2021 年度の個⼈所得税を100%減額
・ 年利1%、返済期間最⻑5 年、80,000 ⾹港ドルを上限とした失業者向けローン
・ 2021/22 年度の各四半期の居住⽤不動産に対する固定資産利⽤税を第1・第2 四半期において1,500 ⾹港ドルずつ、第3・第4 四半期において1,000 ⾹港ドルずつを上限として免除
・ 住宅⽤の電気代に対する1 ⼾あたり1,000 ⾹港ドルの補助⾦
(*) 株式譲渡にあたっては、株式時価もしくは譲渡対価のどちらか⾼い⽅を基準として、売り⼿と買い⼿それぞれが0.1%、合計0.2%を負担することとなっておりました。今回の増税により、これが売り⼿と買い⼿それぞれ0.13%ずつ、合計0.26%の負担となります。新しい税率は関連法案が施⾏となるタイミングから適⽤されます。
2. 新型コロナウイルス対策の最新動向について
最近の⾹港における新型コロナウイルス感染状況の落ち着きを受けて、⾹港政府は2021 年2 ⽉18⽇から、現在施⾏されている各種の制限令の⼀部を緩和することを発表しました。
(1) 18 時までとしていた飲⾷店の店内での飲⾷を22 時までに延⻑
(2) 飲⾷店の店内1 テーブルの利⽤⼈数を2 名までから4 名までに緩和
(3) 各施設の営業再開を許可。許可の対象となるのは、屋内外のスポーツ施設、ジム、エステ、マッサージ、公共娯楽施設、アミューズメント施設等(バー、パブ、ナイトクラブについては緩和の対象外)
なお、営業再開にあたっては、施設の全従業員が2021 年2 ⽉25 ⽇までに新型コロナウイルスの検査を受け、その後14 ⽇ごとに検査すること及び利⽤客には安⼼出⾏という追跡アプリの利⽤もしくは個⼈情報の登録を要求することの2 点が条件として課されています。
3. ⼊境者に対する強制検疫を2021 年9 ⽉30 ⽇まで延⻑
⾹港⼊境者に対する強制検疫に関する法律が、2021 年9 ⽉30 ⽇まで延⻑されました。強制検疫の⽇数については、現在、中国・マカオ・台湾からの⼊境者は14 ⽇間、その他の外国からの⼊境者は21⽇間となっておりますが、地域の対象や⽇数については、状況により変更となる可能性があるとされています。
4. 最低賃⾦、初の据え置き
⾹港政府は2021 年2 ⽉2 ⽇、原則として2年ごとに検討している法定最低賃⾦について、⾒直し年に当たる2021 年は、現⾏の時給37.5 ⾹港ドル(約510 円)で据え置くと発表しました。最低賃⾦が据え置きになるのは、2011 年の最低賃⾦制度導⼊以来初めてとなります。
台湾
新型コロナウィルス流行と対応の状況について
台湾では、2020年12月に約8か月ぶりに域内感染者が発生し、その後病院関係者を中心に十数人の感染者が発生し、接触者の隔離等の措置が取られていましたが、現在では域内感染の状況は再び落ち着きを取り戻しております。そのような状況で一部の感染予防策、渡航制限の緩和が発表されました。
【入境制限の一部緩和】
2月24日中央感染症指揮センターは一時的に停止していた短期ビジネス目的での台湾渡航を一部緩和する措置を実施します。渡航の際には事前に在外の所定窓口でビザの申請をする必要があります。
対象国のうち、感染リスクが低または中低の場合には、隔離期間の短縮措置も再開されます。低リスク国からは5日間、中低リスク国からは7日間となり、最終日に自費検査を受け陰性であれば外出が可能となります。
ただし、入境14日間は行動の記録や、不特定多数との接触は禁止され、また14日経過後のさらに7日間は自主管理が求められます。
【ノービザ滞在の再延長措置について】
2月8日内政部移民署は2020年3月21日以前に台湾に合法的に入境し、滞在期間が180日を超える場合は、30日間の滞在期間延長を発表しました。延長には特段の手続きは不要であり、自動で延長されます。これにより既に台湾にいながら本来の滞在期間が過ぎてしまっていた外国人は、引き続き台湾滞在が可能です。ノービザ延長措置で滞在している日本人は自身がいつまで滞在可能か再度確認することをお勧めします。
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