採用情報
グローバル投資プラットフォーム
SHARE
  • SHARE with facebook
  • Tweet
LANGUAGE
CONTACT US

News/Newsletter

Newsletter of FCG Group.

FCG アメリカ ニュースレター 第31回:アメリカの祝日 Holidays in U.S.

Tuesday July 13th, 2021USA

Sorry, this entry is only available in JP. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.

31回: アメリカの祝日

Holidays in U.S.

 

ジョー・バイデン大統領は先月、アメリカでの奴隷制の終わりを祝う619日“Juneteenth(ジューンティーンス)”を、正式に連邦祝日として指定する法案に署名しました。連邦祝日が追加されたのは38年ぶりで、これで連邦祝日は年間11日となりました。今回のニュースレターでは、連邦祝日を含む、アメリカの主要な祝日の内容についてご紹介します。

 

連邦祝日(Federal Holidays

連邦祝日とは、米国連邦政府によって指定されている祝日のことです。この日には連邦政府機関はすべて閉まり、連邦政府職員には有給の休日が付与されます。株式市場の取引も原則停止となります。銀行や学校、一般企業も休みとなる場合が多いですが、最終的には独自の判断で決まります。一般企業のうち特に飲食業や小売業においては、通常どおり営業をしていることが多くなっています。

 

(祝日の名称)

(日付)

(概要)

New Year’s Day
元日

1月1

文字通り、新年を祝う祝日です。大晦日や翌日の12日は、通常どおりの営業日となります。アメリカでは、新年の祝い事をする習慣はあまりありません。

Martin Luther King Jr. Day
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念日

1月第3月曜日

アフリカ系アメリカ人の人権活動家であったマーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏の生涯と功績を祝う祝日です。1994年に” King Holiday and Service Act” が制定されたことにより、この日にボランティアサービスや人種差別撤廃のための啓蒙活動などが行われることが一般的になりました。

President’s Day
大統領の日

2月第3月曜日

米国初代大統領ジョージ・ワシントンと、第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日をあわせて祝う祝日です。ワシントンD.C.をはじめ、各地で式典やパレードが開催されます。小売店においては休業とせず、反対にセールなどの販促イベントを開催することが一般的になっています。

Memorial Day
戦没者追悼祈念記念日

5月最終月曜日

国のために亡くなったすべての戦没兵士を追悼する祝日です。多くの人々が墓地や記念碑を訪れ、米軍での任務中に亡くなった人々を称え、追悼します。またこの日は非公式的に夏の始まりとみなされています。

Juneteenth
奴隷解放記念日

6月19

アフリカ系アメリカ人の奴隷解放を記念する祝日で、最も新しい連邦祝日です。テキサス州が1980年に初めてこの日を公式な州の祝日に設定し、その後2008年までに約半分の州において祝日に指定されました。20205月に起こったBlack Lives Matter運動の余波から、さらに9つの州がJuneteenthを州の祝日に指定していました。

Independence Day
独立記念日

7月4

1776年74日の独立宣言公布を記念する祝日です。各地で花火大会が開催され、人々は海水浴を楽しんだり、バーベキューをしたりと、本格的な夏のアクティビティを楽しみます。

Labor Day
労働者の日

9月第1月曜日

国の発展と成長における、労働者の貢献を称えるための祝日です。また、非公式的に夏の終わりとみなされており、この日の前後に夏休みが終わり、学校が再開するのが一般的です。

Columbus Day
コロンブス・デー

10月第2月曜日

クリストファー・コロンブスによるアメリカ大陸発見を記念する祝日です。しかし近年、彼のアメリカ大陸到着は、先住民への侵略や植民地支配の始まりを意味するとし、これを祝うべきではないという声が高まっています。このため一部の州および自治体では、祝日として扱っていない、または”Indigenous Peoples’ Day(先住民の日)”Native Americans Day(ネイティブ・アメリカンの日)などに名称を変更し先住民の文化を祝う日としています。

Veterans Day
退役軍人の日

11月11

元々は第一次世界大戦の休戦(19181111日)を記念する祝日でしたが、現在はすべての退役軍人を称える祝日となっています。各地でパレードが行われたり、退役軍人をもてなすイベントなどが開催されたりします。

Thanksgiving Day
感謝祭

11月第4木曜日

入植者たちが農作物の豊作を祝った収穫祭が起源で、現在は家族や友人同士でごちそうを囲みながら集う日です。食卓には七面鳥、クランベリーソースなど、感謝祭特有の料理が並びます。この日を皮切りに、秋冬のホリデーシーズンが始まります。ホリデーシーズンには感謝祭やクリスマスを家族と過ごすため帰省する人が多く、空港や交通機関は大変混雑します。

Christmas Day
クリスマス・デー

12月25

言わずと知れた、イエスの誕生を祝うキリスト教の祝日です。アメリカでは家族で過ごす日とされており、教会に出向いたり、集まって食事をしたりして過ごします。普段お世話になっている人たちにクリスマスカードやギフトを送る習慣もあります。ただし、宗教的な理由からクリスマスをお祝いしない人もいますので、季節の挨拶などの際は「メリー・クリスマス」の代わりに、「ハッピー・ホリデイズ」を使うなど、気遣いをするのが良いかもしれません。

 

その他の主要な祝日

連邦祝日には指定されていませんが、下記のような祝日もあります。

 

(祝日の名称)

(日付)

(概要)

Good Friday
聖金曜日

太陰太陽暦で決定されるため、流動的。

Easter Sunday(イースター/復活の日曜日)の直前の金曜日を指し、キリスト教においてイエスが十字架にかけられた日とされています。多くの教会で礼拝が行われ、この宗教的に重要な意味をもつ出来事を祝います。一般企業の4分の1以上がこの日を祝日としていますが、これは常に日曜であるイースターの振替休日としての意味合いも強いと言われています。

Friday After Thanksgiving
感謝祭の翌金曜日

11月第4金曜日

感謝祭が木曜であることから、翌日の金曜も祝日とする企業が多くあります。その場合、土日とあわせて四連休となり、アメリカでは珍しい大型連休となります。この金曜日に、全米の多くの小売店において「ブラックフライデー」とよばれる年間で一番の大セールが行われます。

Christmas Eve
クリスマスイブ

12月24

こちらも、クリスマスとつなげて連休にするため祝日とする企業が多くありますが、そうでない場合も有給をとるなどして自主的に休みとする人も多いです。クリスマス前後から元日にかけて長期休暇をとる人も多くいるため、この時期ビジネスの動きはスローになる傾向にあります。

New Year’s Eve
大晦日

12月31

こちらも、翌日の元日とつなげて連休にするため、祝日とする企業が多くあります。年越しは、各地でカウントダウンパーティやコンサートなどが開催されます。ニューヨークのタイムズスクエアのカウントダウンイベントは世界的にも有名です。

州の祝日(State Holidays

連邦祝日とは別に、州の祝日も存在します。これは、州独自の祝日がある、あるいは連邦祝日として定められている日を祝日として扱っていない州があるということを意味します。この点において、連邦祝日は日本の「国民の祝日」とは異なるものであると考えてよいでしょう。

たとえばカリフォルニア州では、連邦祝日であるColumbus Dayは州の祝日ではありません。また331日のCesar Chavez Day(セザール・チャベス記念日)を州の祝日に指定しています。これは、カリフォルニア州において労働者組合を結成し、労働者の権利を訴えた活動家であるセザール・チャベス氏を称える祝日で、この日州政府機関や公立学校などは休みになります。その他、Friday After Thanksgivingもカリフォルニア州の祝日に指定されています。

 

一般企業における祝日の扱い

アメリカの公正労働基準法(FLSA)は、従業員が働いていない時間に対して給与を支払うことを義務付けてはいません。つまり、従業員に有給の祝日を付与することは法律では定められていないということになります。しかしながら米国労働統計局の2019年の調査によると、民間労働者の78%が有給の祝日を与えられており、日数は平均8日と多くの雇用主が有給の祝日を福利厚生として従業員に提供しているということを示しています。一方、前述のとおり、飲食店や小売店などにおいては主要な祝日にも通常通りの営業を続ける場合がありますが、その場合、雇用主は祝日に出勤する従業員に対して通常の1.5倍や2倍などの割増賃金を支払うこともよくあります。

 

アメリカでは連邦祝日と州の祝日の二種類が存在し、かつそれらを祝日として扱うかどうかも各企業の裁量で決められるという点において、日本の祝日とはずいぶんとイメージが違うように感じられるのではないでしょうか。またその日数も日本の祝日より少ないため、アメリカで事業を行う日系企業においては、連邦祝日に加え、なるべく多くの祝日を従業員に与えているという会社も多く見受けられます。祝日の取り扱い方を決めるにあたっては、有給の祝日付与や祝日出勤手当などは非常に魅力的な福利厚生であることを念頭に置きつつ、それぞれの祝日がアメリカ人にとってどのような意味をもつか文化的な背景を理解したうえで、会社の方針を決めることが大切かと思います。

 

By 上野 裕美

Fair Consulting USA Inc. Los Angeles Office

 

お問い合わせ

Fair Consulting USA Inc.

21250 Hawthorne Blvd, Suite 500, Unit #48, Torrance, CA 90503

Tel: +1-310-792-7059

◇涌井 正晴

Email: ma.wakui@faircongrp.com


FCG アメリカ ニュースレター」本文の内容の無断での転載、再配信、掲示板の掲載等はお断りいたします。

FCG アメリカ ニュースレター」で提供している情報は、ご利用される方のご判断・責任においてご使用ください。 フェアコンサルティンググループでは、できる限り正確な情報の提供を心掛けておりますが、「FCG アメリカ ニュースレター」で提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、フェアコンサルティンググループ及び執筆者は一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

 

【PDF版】FCUS News letter vol. 31 Holidays in US