Newsletter of FCG Group.
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Monday July 26th, 2021Australia
1. 新型コロナウイルス最新情報
オーストラリアでの日々の感染者数は直近(7月22日時点)で157人となり、デルタ型変異株の感染拡大を受けこの1ヶ月間で大きく増加しています(6月23日時点では14人)。内訳は、ニューサウスウェールズ州124人、ビクトリア州27人、南オーストラリア州6人となっています。
ニューサウスウェールズ州では6月26日から実施されたシドニー大都市圏でのロックダウンが7月30日まで延長となっています。また、ビクトリア州も7月15日から実施された州内全域のロックダウンが7月27日まで延長となっています。
2. オーストラリアWebセミナーの開催
2021年7月9日、フェアコンサルティングオーストラリアは自治体、事業会社、法律事務所と共催でWebセミナーを開催しました。
今回は、当セミナーの概要について紹介いたします。
【セミナー名】
メルボルン(VIC州)への新規投資と子会社ガバナンス強化 ~M&A、VC、合弁など最新動向を紹介~
【講演内容】
●オーストラリア随一のテクノロジーシティ、メルボルン
オーストラリア・ビクトリア州政府 東京事務所 駐日代表 アダム・カニーン 様
2030年代にオーストラリア最大の都市になる予定のメルボルンは、世界的テクノロジー企業に選ばれるオーストラリア随一のテクノロジーシティでもある。アダム様より、力強い経済とその成長性、住みやすさなど投資先としてのメルボルンの魅力をご講演いただくと共に、日経ビジネス社のプラットフォームを使用したビクトリア州投資サイト(下記リンク)のご紹介をいただきました。
https://special.nikkeibp.co.jp/atcl/ONB/21/investvictoria0629/
●Beyond Japan ソフトバンクの海外戦略
ST SOLUTIONS AUSTRALIA PTY LTD. (SoftBank Corp.) 伊豆原 毅郎 様
コロナ禍においてメルボルンへの進出を実行された伊豆原様より、なぜコロナ禍の今、なぜメルボルンだったのか、ご講演をいただきました。ニューノーマル(ポストコビット)に向けて企業のDX化が進んでいる今、テクノロジーへの関心が高いメルボルンにおいて先端技術(AIR)の導入ができる点、コストが高いオーストラリアにおいて自動化によるオペレーション効率化の可能性が大きい点などから、コロナ禍の今、進出を決定。最先端技術の検討において重要となる優秀なエンジニア(大学)との協業がしやすいメルボルンを進出地に選ばれました。
●豪州における合弁事業のリーガルトピック
アシャースト法律事務所 パートナー弁護士 小川 夏子 様
大江橋法律事務所 弁護士・ニューヨーク州弁護士 澤 祥雅 様
日本からオーストラリアへの投資の近年の動向としては、良い現地パートナーを見つけた日本企業の成功、SDGsを契機とした将来性のある事業へのシフト、ベンチャーキャピタルへの投資増加など。合弁事業における法的要素として、ストラクチャー、人材、事業用地、ビジネス契約、知的財産の観点から検討が必要。重要論点は、FIRB承認の要否確認とexit(持分売却等)の容易さ。2020年のオーストラリアにおけるM&A案件はコロナの影響もあり少なかったが、2021年に入りリバウンド傾向。
●コロナ禍におけるオーストラリア子会社ガバナンス強化
フェアコンサルティングオーストラリア 豪州公認会計士 讃岐 修治
コロナ禍により本社管理部門からの現地訪問ができなくなったことで、牽制が利いていない、在庫管理状況の悪化などが散見。2020年はまだ様子見の傾向があったが、2020年末頃から内部監査のアウトソースが増加。直近はアメリカでもキャッシュに関わる不適切事例が多発しており、オーストラリアでも留意が必要。本社と現地法人のコミュニケーションを増やし問題事項を早期把握するのが重要。
●パネル・ディスカッション
ファシリテーター:フェアコンサルティングオーストラリア
日本国・米国公認会計士 豪州・ニュージーランド勅許会計士 鳥居 裕司
上記5名の講師にご参加いただき、「コロナ禍での新規投資、合弁会社の運営について注意すべき事項」についてパネル・ディスカッションを実施しました。
・アダム様:コロナ禍で移動制限がある中、州政府も協力しここ1年~1年半の間に数十件の新規投資成功例がある。今後も当面は移動制限の問題が予想されるが州政府にぜひ相談して欲しい。
・伊豆原様:行けないから待つのではなく、来てみてから奮闘するのが重要。来てみないと分からないことも多い。
・澤様:オーストラリアへの入国が難しい場合は州政府にも相談。合弁においてはやはりexitが重要なので、合弁開始時の契約書に注意。
・小川様:コロナ禍でも、現地専門家・アドバイザーを利用することで新規投資自体は実行可能。
・讃岐:適時適切に財務報告が行われるよう合弁契約時に取り決めておくことが重要。
※ 当日のセミナー動画は以下リンクよりご視聴いただけますので、ご活用ください。
<お問い合わせ先>
Fair Consulting Australia Pty Ltd.
Level 31 120 Collins Street, Melbourne VIC 3000 Australia
Tel:+61 3 9225 5013
Web:https://www.faircongrp.com/
讃岐 修治 鳥居 裕司
オーストラリア国公認会計士 日本国公認会計士/米国公認会計士/オーストラリア国・ニュージーランド国勅許会計士
E-Mail:sh.sanuki@faircongrp.com E-Mail:hi.torii@faircongrp.com
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