Newsletter of FCG Group.
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Thursday January 27th, 2022USA
第35回:州の人事・労務 第4回
Hawaii Employment Tax & Mandatory Insurance (ハワイ州雇用税及び強制保険)
Hawaii Employment Taxの種類
連邦個人所得税と同様、従業員が負担する州個人所得税です。従業員は、ハワイ州独自の源泉徴収票“HW-4”に記入する必要があり、雇用主はこの内容に基づいて従業員の給与から源泉徴収します。従業員は、ハワイ州の非居住者で、かつPITの源泉徴収が免除になる場合、フォーム“HW-6”を提出します。
2. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
失業時の一時的な保障のために使われる税金で、連邦失業保険税と同様、雇用主が全額負担します。雇用主は、各従業員に支払われる暦年の賃金のうち2022年度は51,600ドルまでに対し、雇用主ごとに決定される0.2%~5.8%の割合を支払います。
また、州失業保険を支払う義務のあるすべての雇用主は、上記に加え、一律0.01%のEmployment and Training Assessmentを支払う必要があります。この拠出金は、失業したあるいは失業する可能性のある人々に対してトレーニングを提供するために使われます。
Hawaii Employment Taxの申告
PITの申告は、ハワイ州税務局(State of Hawaii Department of Taxation)の指定するフォーム” HW-14” を四半期ごとに提出することで行います。HW-14は、四半期のPITの総額、源泉徴収総額、各従業員に支払った雇用税の対象となる賃金及び源泉徴収したPIT を調整、申告するためのフォームです。このフォームは四半期内に賃金がいっさい支払われなかった場合も提出しなければならず、提出期限は四半期末の翌月15日です。HW-14の提出は、ハワイ州税務局が提供するオンラインシステム” Hawaii Tax Online” で電子的に行うことが推奨されていますが、紙のフォームを使って申告を行うこともできます。ただし、年間のPITの総額が40,000ドルを超える雇用主は電子申告が義務付けられています。
2. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
SUIの申告は、ハワイ州労働産業局(DLIR/Department of Labor and Industrial Relations)の指定するフォーム” UC-B6” を四半期ごとに提出することで行います。UC-B6は、四半期に各従業員に支払った雇用税の対象となる賃金及びSUIを申告するためのフォームです。このフォームは四半期内に賃金がいっさい支払われなかった場合も提出しなければならず、提出期限は四半期末の翌月末です。UC-B6の提出は、ハワイ州労働産業局の運営するオンラインシステム “Hawaii Unemployment Insurance (HUI) Express” で電子的に行うことが推奨されていますが、紙のフォームを使って申告を行うこともできます。
Hawaii Employment Taxの支払い
PITの支払い頻度は、前暦年に源泉徴収したPITの総額に基づいて決まります。
<支払い頻度>
・半週ごとの支払い
前暦年のPITの総額が40,000ドル超の雇用主は、半週ごとの支払いとなります。半週ごとに税金を支払う雇用主は、税金が発生した日、つまり給与日を含む半週間が終了した3営業日後までに支払いを行います。水曜日、木曜日、金曜日 に支払った給与に対する税金は、次の水曜日までに支払う必要があり、土曜日、日曜日、月曜日、火曜日 に支払った給与に対する税金は、次の金曜日までに支払う必要があります。半週終了後の3営業日のいずれかが法定休日である場合は、支払期日が延長され、必ず3営業日が確保されます。PITを半週ごとに支払う雇用主は、Hawaii Tax Onlineで電子的に支払いを行うことが義務付けられています。
・月ごとの支払い
前暦年のPITの総額が5,000ドル超、40,000ドル未満の雇用主は、月ごとの支払いとなります。月ごとに税金を支払う雇用主は、従業員に給与を支払った月の翌月15 日までに支払いを行います。翌月15日が週末または法定休日である場合は翌営業日が支払期日になります。PITを月ごとに支払う雇用主も、Hawaii Tax Online上で電子的に支払いを行うことが推奨されていますが、小切手またはマネーオーダーで支払いを行うこともできます。
・四半期ごとの支払い
前暦年のPITの総額が5,000ドル以下の雇用主は、四半期ごとの支払いとなります。四半期ごとに税金を支払う雇用主は、四半期末の翌月15 日までに支払いを行います。翌月15日が週末または法定休日である場合は翌営業日が支払期日になります。PITを四半期ごとに支払う雇用主も、Hawaii Tax Online上で電子的に支払いを行うことが推奨されていますが、小切手またはマネーオーダーで支払いを行うこともできます。
2. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
SUIは、前述のフォームUC-B6の提出と一緒に四半期ごとに支払いを行います。Hawaii Unemployment Insurance (HUI) Express上で電子的に申告を行う雇用主は、支払いも電子的に行います。紙のフォームUC-B6を使用して申告を行う雇用主は、UC-B6と小切手を郵送することで支払いを行うこともできます。
Hawaii Mandatory Insurances
ハワイ州で働く従業員がいる雇用主は、以下の保険に加入することが義務付けられています。
1. Health Care Insurance (健康保険)
ハワイ州では、1974年に制定された“the Hawaii Prepaid Health Care Act”により、一定の条件を満たした従業員に対して雇用主が健康保険を提供することが義務付けられています。雇用主が提供する健康保険は、ハワイ州労働産業局あるいは連邦保健社会福祉局から認可されたプランである必要があります。保険料の半額以上を雇用主が負担する必要があり、従業員の自己負担の月額は、月給の1.5%を超えてはいけません。
2. TDI/Temporary Disability Insurance (一時的障害保険)
業務外で発生した病気や怪我などにより仕事ができない従業員に対し、賃金の一部を保障することを目的とした保険です。一定の条件を満たした従業員に対して、民間の保険会社を通して加入するか、雇用主が直接従業員に給付金を支払う“自己保険”ポリシーを導入することでTDIを提供することが義務付けられています。ただし後者の場合、事前に州から許可を得る必要があります。保険料は雇用主が全額負担しますが、従業員の賃金から保険料の半額(週給の0.5%かつ週6ドルが上限)を控除することも認められています。
業務中に発生した病気や怪我などに対し、雇用主と従業員の双方を保護することを目的とした保険です。民間の保険会社を通して加入するか、雇用主が直接従業員に給付金を支払う“自己保険”ポリシーを導入することでWCを提供することが義務付けられています。ただし後者の場合、事前に州から許可を得る必要があります。保険料は雇用主が全額負担します。
By 上野 裕美
Fair Consulting USA Inc.
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【PDF版】 FCUS News letter vol. 35 HI Employment Tax & Mandatory Insurance