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2022年04月22日アメリカ
第37回:州の人事・労務 第6回
Ohio Employment Tax (オハイオ州雇用税)
Ohio Employment Taxの種類
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
連邦個人所得税と同様、従業員が負担する州個人所得税です。従業員は、オハイオ州独自の源泉徴収票“IT-4”に記入する必要があり、雇用主はこの内容に基づいて従業員の給与から源泉徴収します。
なお、州個人所得税に加え、州内の多くの市町村において地方自治体所得税の源泉徴収が必要となります。地方自治体所得税は、申告及び納税期限を別途設定しているため注意が必要です。
2. SDT/School District Tax (学区税)
州内の課税対象学区に住む従業員は、州個人所得税に加えて学区税を負担する必要があります。従業員は、上記のIT-4にて自身の住所が学区税の課税対象となるか否かと、対象となる場合は4桁の学区番号を記入する必要があり、雇用主はこの内容に基づいて従業員の給与から源泉徴収します。2022年1月の時点で、210の学区が学区税を課税しており、学区内の学校を支援するための収入源としています。
3. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
失業時の一時的な保障のために使われる税金で、連邦失業保険税と同様、雇用主が全額負担します。雇用主は、各従業員に支払われる暦年の賃金のうち2022年度は9,000ドルまでに対し、雇用主ごとに毎年指定される0.8%~10.2%の割合を支払います。
Ohio Employment Taxの申告
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
PITの申告は、オハイオ州税務局(Ohio Department of Taxation)の指定するフォーム” IT 501” を半週ごと、月ごと、あるいは四半期ごとに提出することで行います。申告の頻度は、前暦年の6 月 30 日に終わる12か月間に源泉徴収したPITと学区税の総額に基づいて、オハイオ州税務局が雇用主ごとに毎年指定します。IT 501は、期間内に源泉徴収したPITの総額の申告と支払いを同時に行うためのフォームです。このフォームは、期間内に賃金がいっさい支払われなかった場合は提出する必要はありません。月ごとに申告をする雇用主は翌月15日が提出期限です。四半期ごとに申告を行う雇用主は、四半期末の翌月末が提出期限です。半週ごとに申告を行う雇用主は、給与日を含む半週間が終了した3営業日が提出期限です。
これに加え、すべての雇用主はオハイオ州税務局の指定するフォーム”IT 941”あるいは“IT 942” を提出することで、年次申告あるいは四半期申告を行うことが義務付けられています。月ごと、あるいは四半期ごとに申告をする雇用主はIT 941を使用し、年間で源泉徴収したPIT の金額および支払った金額を調整、申告します。提出期限は翌年の1月31日です。半週ごとに申告を行う雇用主はIT 942を使用し、四半期で源泉徴収したPITの金額 および支払った金額を調整、申告します。提出期限は四半期末の翌月末です。
IT 501、IT 941、およびIT 942の提出は、オハイオ州税務局の運営するオンラインシステム “Ohio Business Gateway (OBG) “で電子的に行うことが義務付けられています。
2. SDT/School District Tax (学区税)
学区税の申告は、オハイオ州税務局の指定するフォーム “SD 101” を月ごと、あるいは四半期ごとに提出することで行います。申告の頻度は、前暦年の6 月 30 日に終わる12か月間に源泉徴収したPITと学区税の総額に基づいて、オハイオ州税務局が雇用主ごとに毎年指定します。SD 101は、期間内に源泉徴収した学区税の総額の申告と支払いを同時に行うためのフォームです。このフォームは、期間内に学区税の対象となる賃金がいっさい支払われなかった場合は提出する必要はありません。月ごとに申告をする雇用主は翌月15日が提出期限です。四半期ごとに申告を行う雇用主は、四半期末の翌月末が提出期限です。
これに加え、学区税の対象となる賃金を支払ったすべての雇用主は、オハイオ州税務局の指定するフォーム”SD 141” を提出することで、年次申告を行うことが義務付けられています。SD 141は、年間で源泉徴収した学区税の金額および支払った金額を調整、申告するためのフォームです。提出期限は翌年の1月31日です。
SD 101およびSD 141の提出も、Ohio Business Gateway (OBG)で電子的に行うことが義務付けられています。
3. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
SUIの申告は、Ohio Department of Job and Family Servicesの指定するフォーム” JFS 20125” を四半期ごとに提出することで行います。JFS 20125は、四半期に各従業員に支払った失業税の対象となる賃金及びSUIを申告するためのフォームです。このフォームは四半期内に賃金がいっさい支払われなかった場合も提出しなければならず、提出期限は四半期末の翌月末です。JFS 20125の提出は、事業部の運営するオンラインシステム “State of Ohio Unemployment Resource for Claimants and Employers (The SOURCE) “、あるいはOhio Business Gateway (OBG) のいずれかを使って電子的に行うことが義務付けられています。
Ohio Employment Taxの支払い
1. PIT/Personal Income Tax (個人所得税)
月ごと、あるいは四半期ごとに申告をする雇用主は、前述のIT501の提出と一緒に月ごとあるいは四半期ごとに支払いを行います。支払いは、Ohio Business Gateway (OBG)で電子的に行うことが義務付けられています。
半週ごとに申告をする雇用主は、給与日を含む半週間が終了した3営業日後までに電子送金サービスEFT (Electronic Funds Transfer)を使用してPITの支払いを行います。なお、期間内に100,000ドル以上のPITと学区税を源泉徴収した場合は、PITについて給与日の翌営業日までに支払いを行うことが義務付けられています。
2. SDT/School District Tax (学区税)
学区税は、前述のフォームSD101の提出と一緒に月ごと、あるいは四半期ごとに支払いを行います。支払いは、Ohio Business Gateway (OBG)で電子的に行うことが義務付けられています。
3. SUI/State Unemployment Insurance(州失業保険)
SUIは、前述のフォームJFS 20125の提出と一緒に四半期ごとに支払いを行います。支払いは、 State of Ohio Unemployment Resource for Claimants and Employers (The SOURCE) 、あるいはOhio Business Gateway (OBG)のいずれかを使って電子的に行うことが義務付けられています。
By 上野 裕美
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【PDF版】FCUS News letter vol. 37 OH Employment Tax