FCG集团的通讯
FCG集团的通讯
07/25/22 Monday美国
アメリカでは健康保険料が年々上昇の一途を辿っており、雇用主が予算内で従業員が満足できる内容のグループ健康保険を提供することがどんどん困難になってきています。また、グループ健康保険は加入に必要な最低人数が設けられていることが多いため、従業員の少ない中小企業にとってはグループ健康保険に加入すること自体が難しい場合もあります。
そのような場合、グループ健康保険を提供する代わりに、従業員が自己負担した個人健康保険料やその他の医療費を、会社が非課税で払い戻すことができるHealth Reimbursement Arrangement(HRA)という方法があります。HRAを活用することで、企業のサイズに関わらず、柔軟性のある福利厚生を提供することが可能になります。
HRAの種類
HRAには、Individual Coverage Health Reimbursement Arrangement(ICHRA)とQualified Small Employer Health Reimbursement Arrangement(QSEHRA)の2種類があり、それぞれ異なるルールが設けられています。
(注1)パートタイムかフルタイムか、時給か固定給か、あるいは勤務地などによって、従業員をクラス分けすることが可能。
(注2)従業員が州政府の運営する健康保険マーケットプレイス(Health Insurance MarketplaceあるいはHealth Insurance Exchangeと呼ばれることもある)で個人健康保険を契約した場合に、世帯収入に応じて受け取ることができる税額控除のこと。
注意点
HRAを使用する際は、上記のようなルールに従い、正しく管理・運用することが重要です。払い戻しの対象となる出費以外を従業員に非課税で払い戻したり、ルールに従わない方法で従業員ごとに異なる払い戻し上限額を設けたりした場合は、IRSから罰金が課せられたり、従業員とのトラブルに発展してしまったりする可能性があるため、十分注意が必要です。HRAの管理・運用にあたっては、外部の専門家のサービスを活用することも有用です。
By 上野 裕美
Fair Consulting USA Inc.
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◇涌井 正晴
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【PDF版】FCUS News letter vol. 39 Health Reimbursement Arrangement