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FCG集团的通讯

FCG 中華圏 ニュースレター(No.172)

12/01/22 Thursday中華圏

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北京・蘇州・上海・成都・広州・深圳

 

(中国本土)企業の外債枠が再び純資産の2.5倍まで拡大

2022年1025日付けで、中国人民銀行及び国家外貨管理局は、「クロスボーダー融資のマクロプルーデンス政策因数の調整に関する通知」(銀発〔2022238号、以下「238号通知」という)を公布し、マクロプルーデンス管理モデルにおけるマクロプルーデンス政策因数を1.00から1.25に引き上げました。これにより、マクロプルーデンス管理モデルを採用し外債調達を行う企業は、域外(香港等を含む)非居住者からの債務枠(以下、「外債枠」という)が純資産の2.0倍から2.5倍に拡大されます。

238号通知」の目的は、新型コロナウイルスやロックダウンの影響で資金繰りに苦戦する中小企業に対して、外債枠に係る規制を緩和し、クロスボーダー融資等の多様な資金調達手段の確保を図ることにあります。

なお、同様の目的で、2020311日付け銀発〔202064号により、マクロプルーデンス管理モデルにおけるマクロプルーデンス政策因数を1.00から1.25へ引き上げましたが、域外資金の多額の流入を防止する目的で昨年引き上げ前の1.00まで引き下がりました。よって今回の通知は外債枠の再拡大となります(前回の内容についてはニュースレターNo.139をご参照くださいhttps://www.faircongrp.com/news/letter/2693/)。

 

現時点においては、企業の外債枠について、マクロプルーデンス管理モデルと従来型の投注差管理モデルとで管理されており、各社は表1の通り、いずれかを選択することになります。

 

(表1)企業の外債枠の管理モデル

FCG中華圏ニュースレターNo172中国①

 

(表2)マクロプルーデンス管理モデルの外債枠と外債枠管理

FCG中華圏ニュースレターNo172中国②

 

(表3)投注差管理モデルの外債枠

FCG中華圏ニュースレターNo172中国③

 

マクロプルーデンス管理モデルでの管理は2016年から全国展開されていますが、投注差管理モデルにより外債を活用していた会社がマクロプルーデンス管理モデルに切り替える場合、過去の投注差管理モデルでの借入をマクロプルーデンス管理モデルで再計算する必要があります。

なお、今回投注差管理モデルの変更はなく、今後の投注差管理モデルに関する追加政策の展開次第では投注差管理モデルの根拠法令の効力が有効でなくなる可能性がありますので、この点もご注意ください。

 

2022年1025日付け「クロスボーダー融資のマクロプルーデンス政策因数の調整に関する通知」の日本語訳は下記のとおりです。

=======

中国人民銀行 国家外貨管理局

クロスボーダー融資のマクロプルーデンス政策因数の調整に関する通知

銀発〔2022238

 全範囲クロスボーダー融資のマクロプルーデンス管理をさらに改善し、企業や金融機関のクロスボーダー資金源を増やし、資産・負債構造の最適化を促進するため、中国人民銀行および国家外貨管理局は、企業および金融機関のクロスボーダー融資のマクロプルーデンス政策因数調整を1から1.25へ引き上げることを決定しました。

中国人民銀行  国家外貨管理局

2022年1025

=======

<お願い>上記日本語訳は中国語原文規定の翻訳です。翻訳には正確を期しておりますが、中国語と日本語の表現の相違等から日本語翻訳の内容に誤解が生じる恐れがあります。中国語原文との間に解釈の相違がある場合、中国語原文を参照くださいますようお願いいたします。

 


香港

 

在香港日系企業数の公表について

 

1. 在香港外国企業数の統計データの公表について

2022年1124日、香港政府統計処は香港に拠点を置く外国企業(中国本土系企業を含む)の数を公表しました。これによると、外資系企業の数は2022年6月1日時点で8,978社、そのうち日本企業は1,388社となり、前年と横ばいの数でした。過去5年の推移は以下の表のとおりとなります。

2019年以降の民主化デモ及び国家安全法の施行に伴う社会混乱や、新型コロナウイルスの流行に伴い長期化する渡航制限の影響で大幅な減少が予想されていましたが、在香港日系企業数は横ばいで推移しており、多くの日系企業は香港拠点の存在意義を冷静に判断しているようです。

 

【表1:在香港外国企業数の推移】

FCG中華圏ニュースレターNo172香港①

 

【表2:在香港日本企業数の推移】

FCG中華圏ニュースレターNo172香港②
(香港政府統計処「2022年有香港境外母公司的駐港公司按年統計調査報告」から引用)

 

・地域統括本部(RHQregional headquarters):香港外に親会社があり、親会社に代わって香港及びその他の地域の拠点の運営に対するマネジメント権限を持っている拠点

・地域事務所(ROregional office):香港外に親会社があり、親会社に代わって香港及びその他の地域の拠点の運営を調整する責任を持っている拠点

・現地事務所(LOlocal office):香港外に親会社があり、香港でのビジネスのみを担当する拠点

 

2. 水際対策を一段と緩和

香港政府は20221117日、新型コロナウイルスの水際対策を一段と緩和しました。コロナワクチン接種済みであることをQRコードで証明する「ワクチンパス」制度の運用ルールを変更し、入境後3日間は立ち入りできなかった施設の一部が利用できるようになりました。

ワクチンパスの対象施設は、「安心出行」のアプリで施設のコードをスキャンするだけで利用できる施設(パッシブチェック施設)と、施設のコードをスキャンしてから自身のQRコードを施設に提示しなければ利用できない施設(アクティブチェック施設)の2種類に分かれており、17日からの緩和でパッシブチェック施設が増えたことになります。

また、入境後の強制PCR検査の回数も減らし、香港到着日を0日目として4日目と6日目の検査は不要となりました。台湾を含む海外からの入境者に義務付けられるPCR検査の回数は17日から、到着日を0日目として、0日目と2日目の2回のみとなります。

 


台湾

 

・感染者・死亡者速報通知(2022年11月29日付)

FCG中華圏ニュースレターNo172台湾①

 

 

【台湾での新型コロナウィルス感染】

台湾における1129日時点の感染者数は2万人弱となっています。

 

【台湾での新型コロナウィルス対応状況】

衛生福利部中央流行指揮中心は2022年11月28日、屋外でのマスク着用義務を撤廃すると発表しました。12月1日より実施の予定です。これにより昨年5月から実施されていた屋外を含めた全面的なマスク着用義務が解除されることになります。ただし、屋内、公共交通機関等では引き続きマスクの着用が求められています。

また、1210日から一日あたりの台湾入境者数の上限が撤廃されました。

 

【2023年度の最低賃金について】

労働部は202291日、2023年度の月給ベースでの最低賃金を現行の25,250台湾ドルから26,400台湾ドルに、時給ベースでの最低賃金を現行の168台湾ドルから176台湾ドルに引き上げることを発表しています。

▼最低賃金推移 (単位:台湾ドル)

FCG中華圏ニュースレターNo172台湾②

 

【統一地方選結果について】

2022年1126日に行われた台湾の統一地方選挙は、21県市長のうち、与党民進党が現行の7から5県市にポストを減らし、野党国民党の勝利となる結果となりました。台北市長選では、国民党候補の蒋万安氏が、民進党候補で前衛生福利部長の陳時中氏、現職副市長の黄珊珊氏を破り、当選しました。これを受けて蔡英文総統は民進党主席を辞任する以降を表明しています。

 

▼統一地方選結果:自治体ごとの所属政党(緑:与党民進党、青:野党国民党)

FCG中華圏ニュースレターNo172台湾③

 

 


 

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