FCGグループのニュースレターをお届けします。
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2023年01月25日ニュージーランド
1. アーダーン首相、辞任表明
2023年1月19日、ニュージーランドのアーダーン首相(Jacinda Ardern)が記者会見で、今年の2月7日までに辞任すると表明しました。今年の10月14日に予定されている総選挙日までの後任については、引き続き労働党のクリス ヒップキン氏(Chris Hipkin)が首相に就任予定です。
アーダーン首相が2017年10月に首相に就任して以降、労働党政権の主な政策と実績について、経済政策を中心に振り返ると以下となります。
最低賃金の引き上げ
2017年の就任前まで、ニュージーランドの最低賃金は、毎年25セント~50セントずつのペースで引き上げられていましたが、就任後、毎年75セント~1ドル20セントのペースで引き上げられ、現在はNZD21.20/時間(1NZD=84円の為替レートで1,780円相当/時間)となっております(2016年の最低賃金は、NZD16.50/時間)。
ガソリン税の導入
ニュージーランド国内の道路整備や、交通機関の改善プロジェクトに充てる収入の確保を目的とし、2018年、1リットルあたり92セントのガソリン税が導入されました。その後、インフレの影響により、現在は一時的に1リットルあたり25セント減税されていますが、政府は今年の3月までに減税制度を解消すると表明しました。
インフラ整備への投資
鉄道、オークランド市内の地下鉄の建設、病院・学校の改築工事、サプライチェーンセクターの二酸化炭素削減を支援するための資金援助など、インフラ整備への投資を積極的に行い、直近の2022年度の予算案では、2025年までにNZD619億ドル(1NZD=84円の為替レートで5兆2400億円相当)追加投資を行うことを発表しています。
Zero Carbon Act法案設立
2019年5月、気候変動対策として、2050年までにニュージーランド国内の二酸化炭素排出量をゼロにすることを目的とした法案が設立・可決されました。その一環として、自動車の二酸化炭素の排出量を制限するため、自動車をニュージーランドへ輸入する際、排出ガス基準を満たしていることが条件となりました(Clean Car Programme)。また、エコカーの購入に対する補助金制度も導入されました。
銃規制
2019年3月のクライストチャーチテロ事件以降、銃の売買の規制をより一層厳しくするとともに、ほぼ全ての自動式散弾銃の売買・使用が禁止となりました。テロ事件から6日後に法案が可決となりました。
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Web:https://www.faircongrp.com/
花本 聡子
準オーストラリア国・ニュージーランド国勅許会計士
E-Mail:sa.hanamoto@faircongrp.com
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