FCG集团的通讯
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03/02/23 Thursday中華圏
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企業の中長期外債管理の厳格化
国家発展改革委員会は2023年1月10日、「企業の中長期外債審査登記管理弁法(発改委令[2023]56号、以下、「本弁法」)」を公布し、同年2月10日から施行することにしました。
国家発展改革委員会が2015年に公布した「国家発展改革委員会による企業外債発行届出登録制の管理改革への推進に関する通知(発改外資[2015]2044号、以下「本通知」)」により、中国国内企業による中長期外債借入に関する管理制度は届出登録制にて施行されていましたが、不動産業界を中心とした中国国内企業が起債したオフショア債の度重なるデフォルトが報道されており、中国国内企業による中国国外からの外債借入が著しく増加している現状に対して、「企業の国外資金調達の健全かつ秩序ある発展」と外債リスクを効果的に防止することを目的に、外債の管理制度は審査登記制にて施行されることとなりました。「本弁法」の施行にともない「本通知」は廃止となります。
日系の中国現地法人の立場からでは、中国不動産業界のオフショア債は関係がないように思われますが、親会社等から中長期外債で資金を調達する場合にも「本弁法」が適用されることになり、外債借入が審査登記制となることで、借入実行までに必要となる期間が長期化することがポイントとなります。「本弁法」の主な内容および「本通知」から「本弁法」への主な変更点は以下のとおりです。
<1.適用範囲>
<2.審査条件>
<3.外債審査>
<4.審査登記証明の効力>
<5.報告義務>
「本通知」では届出登録制でありましたが、今回審査登記制へ移行することにより、企業側の手続きにかかる業務負担が増加することが考えられます。また、「本通知」では申請受理日から7営業日以内に外債申請に関する登記証明が発行されていましたが、「本弁法」では「資産登記証明」の発行が申請受理日から3か月以内と明文化されているため、承認までの所要時間の長期化が想定されます。今後1年超の外債借入の利用を検討される際は、時間に余裕を持ったスケジュールを立てる必要があります。
「本弁法」施行により、中国国内企業が中国国外から期間1年超の外債借入をする場合は、国家改革発展委員会への審査登記が義務づけられました。また、関係機関および金融機関は「審査登記証明」を未取得の企業に対し関連手続きを行ってはならないと明文化されており、外貨管理局、金融機関は外債関連手続きを行う際、確認資料として「審査登記証明」の提出を求めてくることが考えられます。
企業は外債借入利用時の報告に加え、利用終了後の報告、年2回の定期報告および重大事項が発生した場合の報告をしなければいけません。今後外債借入を新しく利用する際は報告の期日管理にも注意が必要となります。
香港
2023/24年度財政予算案の発表について
1. 2023/24年度財政予算案の発表について
香港政府は2023年2月22日に2023/24年度の財政予算案を発表しました。全体的には、コロナ禍の真っ只中にあった昨年度よりも財政の健全化を目指したものとなっており、企業や個人に対する各種の支援策は縮小傾向にあります。
以下、財政予算案の中で、香港企業及び香港居住者に影響がありそうな事項を抜粋しております。
(1) 法人に対する施策
・6,000香港ドルを上限として、2022/23年度の法人税を100%減額
・非居住用不動産について、各物件につき四半期あたり1,000香港ドルを上限として、2023/24年度の第1・2四半期の固定資産税を減免
(2) 個人に対する施策
・6,000香港ドルを上限として、2022/23年度の個人所得税を100%減額
・香港永久居民等を対象とした5,000香港ドルの電子消費券の配布
・2023/24年度に出生した子供を対象とした子供扶養控除(Child Allowance)を12万香港ドルから13万香港ドルに増額
・居住用不動産について、各物件につき四半期あたり1,000香港ドルを上限として、2023/24年度の第1・2四半期の固定資産税を減免
2. 本土との往来を完全正常化
香港と中国広東省の陸路往来が、2023年2月6日から正常化されました。両地間の往来に設けていた1日当たりの人数制限が撤廃され、PCR検査の陰性証明も不要となります。
海外・台湾からの入境については、コロナウイルスのワクチン接種証明は不要となりましたが、引き続き離陸前24時間以内に迅速抗原検査または48 時間以内にPCR検査を実施し、陰性である必要があります。
3. マスク着用義務が撤廃
香港政府は2023年3月1日から、新型コロナウイルス対策のマスク着用義務を全廃しました。屋外、屋内を問わず、公共交通機関でもマスク着用は不要となります。2020年7月に公共の場でのマスク着用が義務付けられてから2年半余りを経て、ようやく着用義務が撤廃されました。これにより、政府が新型コロナ対策で行ってきた行動制限は全てなくなったことになります。
台湾
【新型コロナ感染対策の措置について】
中央流行疫情指揮中心は2023年2月9日、2月20日から室内でのマスク着用義務を撤廃すると発表しました。ただし、公共交通機関や医療機関等の中では引き続き着用が義務付けられています。
【香港・マカオ籍の個人旅行再開】
大陸委員会は2023年2月14日、香港・マカオ籍の個人旅行受け入れを20日から再開すると発表しました。これにより、両地域籍の人を対象に行われていた入境管理がなくなり、オンライン上でのビザ発給が再開されます。
【6千台湾ドルの現金支給等の経済対策法案が可決】
2023年2月21日、一人当たり6,000台湾ドルの現金支給を含む各種経済対策法案が立法院の第三読会で可決されました。また23日、関連予算案が承認され、今後実施段階に入っていきます。
その一部として、交通部は同日、海外からの訪台客に50万人に対し、電子マネーもしくは宿泊料金の割引による方法で、5,000台湾ドルを補助する計画を発表しました。
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