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10/01/15 Thursday新加坡
9月11日にシンガポール総選挙の投票が行われ、与党・人民行動党(People’s Action Party、PAP)が全89議席中83議席を獲得し圧勝しました。与党の得票率は69.9%と前回総選挙(60.1%)から大幅に上昇しました。一方で最大野党の労働者党(Workers’ Party of Singapore、WP)の議席数は、解散前の7議席から6議席へと減少しました。
今回の総選挙では、増加する外国人労働者の問題や医療費などの生活費の負担増が争点となりました。与党は前回の総選挙以降外国人雇用規制を強化した結果、外国人労働者の増加傾向は落ち着いています。また医療費の支援政策や、医療保険制度の拡充を導入しました。このように従来の経済優先の政策から国民生活よりの生活へ転換したことが与党の指示につながりました。
また与党は、8月9日で建国50周年を迎えて国威が高揚する中、総選挙を前倒しで実施することを決め、ポスト・リー・クアンユー時代を方向づける重要な選挙になると位置づけていました。シンガポール建国の父とされるリー初代首相の死去、建国50周年、景気の先行き不透明感、といった要素が与党に好結果をもたらしたと言えそうです。